QL-820NWBcとQL-820NWBの違いを徹底比較。今買うならどっち?

ラベルプリンター

ラベルプリンターを店舗や事務所に入れるとき、意外と大事なのが「どこで、何につないで印刷するか」です。

パソコン横で宛名ラベルを出すだけなのか。
レジ横で値札や食品表示ラベルを出すのか。
バーコードリーダーをつないで、パソコンなしで発行したいのか。

ここで迷いやすいのが、ブラザーの QL-820NWBcQL-820NWB です。

どちらも62mm幅対応の感熱ラベルプリンターで、黒と赤の2色印刷、有線LAN、無線LAN、Bluetooth、スマホ印刷に対応しています。

ただし、まったく同じではありません。

先に結論をいうと、今から新品で選ぶなら基本は QL-820NWBc がおすすめです。

一方で、バーコードリーダーなどUSB機器を本体に直接つなぎたいなら、旧型の QL-820NWB を探す価値があります。

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この記事では、ブラザー公式仕様、サポート情報、発売情報、価格・レビュー傾向まで確認しながら、QL-820NWBcQL-820NWB の違いを整理します。

まず結論。現行環境ならQL-820NWBc、USBホスト重視ならQL-820NWB

QL-820NWBcQL-820NWB の違いは、印刷性能より接続まわりです。

ラベル幅、印刷速度、印字幅、本体サイズ、液晶、オートカッター、黒赤2色印刷などの基本性能はかなり共通しています。

一方で、次のような違いがあります。

つまり、ネットワークやOSが新しい環境なら QL-820NWBc

バーコードリーダーをUSB接続して、パソコンなしで運用したいなら QL-820NWB

この分け方がいちばん分かりやすいです。

QL-820NWBcとQL-820NWBの違いを一覧で比較

まずは主要スペックを表で整理します。

比較項目QL-820NWBcQL-820NWB
発売時期2023年1月下旬2017年8月上旬
位置づけ現行寄りの後継モデル旧モデル
JANコード49777668270274977766769273
印刷方式感熱方式感熱方式
解像度300dpi300dpi
最大印字幅58.93mm58.93mm
印刷速度最大176mm/秒最大176mm/秒
2色印刷対応対応
ラベル幅23〜62mm23〜62mm
ラベル長12.7〜1,000mm12.7〜1,000mm
本体サイズ約125×234×145mm約125×234×145mm
本体質量約1.16kg約1.16kg
有線LAN10/100BASE-TX10/100BASE-TX
無線LANIEEE802.11b/g/nIEEE802.11b/g/n
WPA3対応非対応
アドホックモード記載なし対応
Bluetoothv5.2v2.1+EDR
BluetoothプロファイルSPP、OPP、HCRPSPP、OPP、BIP、HCRP
USBホスト非搭載搭載
テープ種類DKラベル9種類、DKテープ5種類DKラベル7種類、DKテープ5種類
対応OS記載Windows 8.1/10/11、Server 2012〜2022、Mac OS 11〜13Windows Vista/7/8/8.1/10、Server 2008〜2012 R2、Mac OS X 10.10.5〜10.12

表で見ると、印刷部分はかなり近いです。

違いは、通信規格、USBホスト、対応OS、消耗品ラインアップです。

印刷性能はほぼ同じ

まず安心していいのは、ラベルプリンターとしての基本性能です。

QL-820NWBcQL-820NWB も、印刷方式は感熱方式。
印刷ヘッドは300dpi。
最大印字幅は58.93mm。
印刷速度は最大176mm/秒です。

宛名ラベル、値札ラベル、食品表示ラベル、棚札、注意喚起ラベルなどを作る用途なら、基本的な印刷力はほぼ同じと見てよいです。

黒と赤の2色印刷にも対応しています。

専用のDK-2251などを使えば、注意文や価格、期限表示などを赤で目立たせられます。

つまり、単純に「きれいに速くラベルを出したい」だけなら、どちらでも大きな差は出にくいです。

いちばん大きい違いはUSBホストの有無

実務でいちばん注意したいのが、USBホストです。

QL-820NWB にはUSBホストがあります。

これにより、バーコードリーダーなどの外部機器をプリンターへ直接つなぎ、P-touch Templateを使ってラベル発行する構成が組めます。

たとえば、あらかじめテンプレートを本体に転送しておき、バーコードリーダーで読み取ったデータを差し込んでラベル印刷するような使い方です。

パソコンを置きにくいレジ横、バックヤード、食品加工スペース、倉庫などでは便利です。

一方で、QL-820NWBc はUSBホストを搭載していません。

公式ページでも、従来機に搭載されていたUSBホストは本機には搭載されていないと案内されています。

ここは大きな違いです。

バーコードリーダー直結を前提にしているなら、QL-820NWBc を買う前に運用方法を見直す必要があります。

逆に、パソコン、スマホ、タブレット、POSシステム、ネットワーク経由で印刷するなら、USBホストがなくても困らないケースは多いです。

QL-820NWBcはWPA3対応が強み

QL-820NWBc は、無線LANのセキュリティでWPA3に対応しています。

QL-820NWB はWPA/WPA2-PSKなどの記載で、WPA3対応ではありません。

店舗やオフィスで使う機器は、長く使うほどセキュリティ規格の差が効いてきます。

とくに、社内ネットワークや業務用Wi-Fiに接続する機器なら、古い暗号化方式だけでなく、現行のセキュリティ方針に合わせられるかが大事です。

新しく導入するなら、WPA3対応の QL-820NWBc のほうが説明しやすいです。

もちろん、実際にWPA3を使うにはルーターやアクセスポイント側も対応している必要があります。

ただ、これから数年使う前提なら、古い無線規格のままより安心感があります。

BluetoothもQL-820NWBcが新しい

Bluetoothも違います。

QL-820NWBc はBluetooth v5.2。
QL-820NWB はBluetooth v2.1+EDRです。

スマホやタブレットからラベルを作るなら、Bluetoothまわりが新しい QL-820NWBc のほうが現行端末に合わせやすいです。

ただし、ブラザーのサポート情報では、macOS 10.15〜12ではBluetooth印刷がサポートされない旨も案内されています。

Bluetooth対応だからといって、すべてのOSで同じように使えるわけではありません。

実際の運用では、Wi-Fi接続、USB接続、アプリ連携、使用OSまで含めて確認するのが安全です。

対応OSの考え方が違う

対応OSの記載にも差があります。

QL-820NWBc は、Windows 8.1/10/11、Windows Server 2012〜2022、Mac OS 11〜13が記載されています。

一方、QL-820NWB は、Windows Vista/7/8/8.1/10、Windows Server 2008〜2012 R2、Mac OS X 10.10.5〜10.12が記載されています。

これは、単純に旧型のほうが古いOSに向いているという見方もできます。

ただし、セキュリティの面では、古いOSを使い続けること自体にリスクがあります。

現在のPC環境に合わせるなら、QL-820NWBc のほうが自然です。

逆に、どうしても古い業務システムや古いPCと組み合わせる必要があるなら、QL-820NWB のほうが都合がよい場合があります。

中古や在庫品を選ぶときは、プリンター本体だけでなく、使うPC・POS・ラベルソフトの対応も確認しましょう。

消耗品はQL-820NWBcのほうが広く見える

公式仕様では、QL-820NWBc はDKラベル9種類、DKテープ5種類。
QL-820NWB はDKラベル7種類、DKテープ5種類と記載されています。

また、QL-820NWBcの発売時には、食品表示ラベル向けの大きめサイズのDKラベル「DK-1237」「DK-1238」も同時発売されています。

食品表示、値札、期限表示、管理ラベルなどで情報量が多いなら、大きめのラベルを選べることは地味に便利です。

ただし、消耗品はプリンター本体の対応だけでなく、販売時期や店舗在庫でも変わります。

業務で使うなら、よく使うDKラベルを継続的に買えるかも確認しておきたいです。

価格はQL-820NWBcのほうが買いやすいことが多い

価格比較サイトでは、QL-820NWBc は2万円台中盤から3万円台で流通している状況が見られます。

一方で、QL-820NWB は旧型のため流通量が少なく、3万円台半ば前後で残っていることがあります。

つまり、新しい QL-820NWBc のほうが安く買える場面もあります。

旧型のほうが安いとは限りません。

とくに業務用機器は、旧型の在庫が少なくなると価格が下がるどころか高止まりすることがあります。

USBホストが絶対に必要でないなら、価格面でも QL-820NWBc を優先しやすいです。

レビュー傾向から見る注意点

レビューを見ると、QL-820NWB は件数こそ多くないものの、便利さを評価する声があります。

有線LAN、無線LAN、Bluetooth、2色印刷、液晶付きで本体操作できる点は、発売当時からかなり実用的でした。

一方、QL-820NWBc は価格.comでレビュー件数が少なく、評価も割れています。

特に、転送したレイアウトのフォントや表示崩れに関する投稿が見られました。

これはすべての環境で起きるとは限りません。

ただ、P-touch Templateや本体転送テンプレートを業務で使うなら、導入前に実際のレイアウトで検証したほうが安全です。

宛名ラベルや単純なラベル印刷なら問題になりにくくても、日付入りテンプレート、フォント指定、バーコード、複数項目の差し込み印刷では、確認しておく価値があります。

QL-820NWBからQL-820NWBcへ買い替えるべき?

すでに QL-820NWB を使っているなら、急いで買い替える必要はありません。

印刷速度や解像度、本体サイズ、主要なラベル印刷機能はかなり共通しているからです。

ただし、次のような場合は QL-820NWBc への買い替えを検討できます。

  • 新しいWindows/Mac環境で使いたい
  • WPA3対応の業務用Wi-Fiで使いたい
  • Bluetoothの新しい規格に合わせたい
  • 予備機や増設機を現行モデルでそろえたい
  • USBホストを使っていない
  • 大きめの食品表示ラベルを使いたい

逆に、USBホストにバーコードリーダーを接続して運用しているなら、買い替えは慎重に考えたほうがいいです。

同じ型番に「c」が付いただけと思って置き換えると、現場の運用が変わってしまう可能性があります。

QL-820NWBcがおすすめな人

QL-820NWBc は、こんな人に向いています。

  • 今から新品でラベルプリンターを買いたい人
  • 現行のWindows/Mac環境で使いたい人
  • WPA3対応のWi-Fi環境で使いたい人
  • スマホやタブレットからラベル印刷したい人
  • USBホストを使わない人
  • 店舗や食品表示ラベルで使いたい人
  • 価格と入手性を重視する人

QL-820NWBc は、現在のネットワーク・OS環境に合わせて導入しやすいモデルです。

USBホストを使わないなら、基本はこちらを選ぶのが自然です。

QL-820NWBがおすすめな人

QL-820NWB は、こんな人に向いています。

  • USBホストを使いたい人
  • バーコードリーダーを本体へ直接つなぎたい人
  • 既存のQL-820NWB運用をそのまま続けたい人
  • 古いPCや古い業務システムと組み合わせたい人
  • アドホックモードを使う必要がある人
  • 中古や在庫品を安く確保できる人

QL-820NWB は旧モデルですが、USBホストが必要な現場では今でも意味があります。

ただし、旧型なので入手性、保証、価格、対応OSはよく確認しましょう。

迷ったときの選び方

迷ったら、最初にUSBホストを使うかどうかを確認してください。

バーコードリーダーなどをプリンター本体に直接つなぐなら QL-820NWB

USBホストを使わないなら QL-820NWBc

次に、ネットワーク環境です。

WPA3対応Wi-Fiや新しいPC環境で使うなら QL-820NWBc が向いています。

古い業務システムや古いOSを残しているなら、QL-820NWB のほうが合う場合があります。

最後に価格です。

現在は QL-820NWBc のほうが流通量があり、価格も選びやすい傾向です。

旧型の QL-820NWB は、安いから選ぶというより、USBホストなど明確な理由があるときに選ぶモデルと考えると失敗しにくいです。

QL-820NWBcとQL-820NWBの違いまとめ

QL-820NWBcQL-820NWB は、印刷性能が大きく違うモデルではありません。

どちらも62mm幅対応、最大176mm/秒、300dpi、黒赤2色印刷、有線LAN、無線LAN、Bluetoothに対応した感熱ラベルプリンターです。

違いは、接続まわりと現行環境への対応にあります。

QL-820NWBc は、WPA3対応、Bluetooth 5.2、新しいOS対応、消耗品ラインアップの広さが魅力です。

QL-820NWB は、USBホスト搭載、アドホックモード対応、古い環境との相性が強みです。

今から新品で買うなら、基本は QL-820NWBc

ただし、USBホストにバーコードリーダーを直結する運用なら QL-820NWB

同じように見える2機種ですが、現場での配線と印刷フローは変わります。

「どんなラベルを出すか」だけでなく、「何につないで、誰が、どこで出すか」まで考えると、自分に合うモデルを選びやすいです。

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