FIIOから、ステレオスピーカーを内蔵したポータブルFMラジオ「RR13」が登場しました。国内の総輸入元である株式会社エミライによると、2026年10月9日に発売され、価格はオープン、市場予想価格は11,880円前後です。カラーはブラック、シルバー、レッド、ゴールドの4色です。
RR13は、手のひらに収まる約43.4×85.6×16.4mm、約76gのボディに、FMラジオのチップ、アナログの選局ダイヤル、2基の独立アンプで鳴らすステレオスピーカーをまとめた製品です。RRシリーズでステレオスピーカーを内蔵したのはRR13が初めてです。
この記事では、エミライの発表とエミライダイレクトの仕様表をもとに、ラジオとしての実力、スピーカーとヘッドホンでの楽しみ方、ヘッドホンアンプとしての使い方、電池まわりの注意点を整理します。

スマホでもラジオは聴けるのに、わざわざラジオを買う意味ってあるの?

RR13はダイヤルを回して局を探す楽しさと、スマホの電池を使わずに聴ける気軽さが魅力なんだ。デザインも小さな工芸品みたいで、机に置いておきたくなるタイプだよ。
RR13がおすすめな人
先に結論です。RR13は、次のような人に向いています。
- ダイヤルを回して局を合わせる、アナログならではの操作を楽しみたい人
- 寝る前や作業中に、スマホを使わずにFMラジオを流したい人
- 小さくても左右のスピーカーで、ステレオの広がりを感じたい人
- 1万円台前半で、見た目にもこだわったラジオを探している人
一方で、受信できるのはFM放送です。AM局の番組を聴きたい人は、聴きたい局がワイドFM(FM補完放送)で放送しているかを先に調べておく必要があります。また、防災ラジオのような手回し充電やライトの機能は仕様に挙がっていないので、防災用を最優先にする人には別の製品が合います。
かでくらの見立てでは、RR13は「毎日のFMラジオを、手ざわりのいい道具で楽しみたい人」のためのラジオです。スペックの高さより、ダイヤルの操作感やデザインに価値を感じられるかどうかで選ぶと満足しやすくなります。
主な仕様
エミライの発表と、エミライダイレクト(楽天市場店)の商品ページに載っている仕様をまとめます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発売日 | 2026年10月9日 |
| 価格 | オープン価格(市場予想価格11,880円前後) |
| カラー | ブラック/シルバー/レッド/ゴールド |
| ラジオチップ | Silicon Labs製 Si4831 |
| 受信バンド | 87〜108MHz(標準バンド)、76〜90MHz(日本バンド) |
| アンテナ | 特注形状の内蔵アンテナ、着脱式3.5mmロッドアンテナ(付属) |
| 内蔵スピーカー | 8Ω 1W×2(独立アンプ2基駆動、5マグネットステレオスピーカー) |
| 端子 | USB Type-C(充電/アナログ入力)、3.5mmヘッドホン出力 |
| バッテリー | 10440リチウムイオン電池 450mAh(交換式、保護基板内蔵) |
| 充電時間 | 約2.5時間(DC 5V 2A以上) |
| スリープタイマー | 30分/60分 |
| 本体サイズ・重さ | 約43.4×85.6×16.4mm、約76g |
| 付属品 | USB充電ケーブル(充電専用)、外付けロッドアンテナ |
ラジオとしての受信と選局
Si4831と2つの受信バンド
RR13は、Silicon Labs製のFMラジオチップ「Si4831」を搭載しています。受信バンドは87〜108MHzの標準バンドと、76〜90MHzの日本バンドの2つです。日本のFM局は76〜90MHzにあり、ワイドFMで使われる90〜95MHzは87〜108MHzの範囲に入ります。
内蔵アンテナとロッドアンテナ
本体には特注形状のアンテナを内蔵しています。さらに、着脱式の3.5mmロッドアンテナが標準で付属します。エミライは、ヘッドホンや外付けアンテナと組み合わせることで受信感度が大きく向上すると説明しています。鉄筋の建物の中など電波が弱い場所では、ロッドアンテナを伸ばす、窓の近くに置く、といった工夫をすると聴きやすくなるでしょう。
RR11から改良したアナログ選局
選局はダイヤルを回すアナログ方式です。RR11のアナログチューニング機構に改良を加え、新設計のローラー、ギア、ラック構造でギア比を大きく改善したとされています。ダイヤルを少しずつ回して局を合わせやすくした、ということです。指針には暗い場所で光る蓄光素材を使っているので、寝室で明かりを消したあとでも周波数を読み取れます。
3.5mm出力時のFM特性は、実用感度が15dBμV以下(S/N=30dB)、SNRが45dB以上(A特性)、THD+Nが0.25%未満と公表されています。数字を細かく比べるより、内蔵アンテナとロッドアンテナを使い分けて、置き場所を工夫することのほうが、聴きやすさに大きく影響するでしょう。
アプリで聴く場合との違い
FMラジオ番組は、スマホのラジオアプリでも聴けます。RR13を選ぶ理由がどこにあるのか、使い方の違いをまとめました。かでくらによる整理です。
| 比べる点 | RR13 | スマホのラジオアプリ |
|---|---|---|
| 受信のしかた | FM電波を本体で受信 | インターネット経由で配信を受信 |
| データ通信 | 使わない | 使う |
| スマホの電池 | 減らない | 再生中は減る |
| 選局 | ダイヤルを回して合わせる | 画面をタップして選ぶ |
| 聴ける局 | 電波が届く範囲のFM局 | アプリが配信する局 |
スマホのアプリは、局を選ぶのが簡単で、電波が届きにくい地域の局を聴ける場合もあります。一方のRR13は、データ通信もスマホの電池も使わずに、電源を入れてダイヤルを回すだけで聴けます。スマホを寝室に持ち込みたくない人や、ラジオを流しながらスマホで別のことをしたい人には、RR13のような専用機が便利です。
音の出し方を選ぶ
2基のアンプで鳴らすステレオスピーカー
内蔵スピーカーは8Ω 1Wを2つ備え、それぞれを独立したアンプで鳴らします。極薄の5マグネットスピーカーを使っており、手のひらサイズでも左右に音が分かれるステレオ再生ができます。FMラジオモードでのスピーカー出力は、仕様表では75mW以上(8Ω)です。
部屋全体を大きな音で満たすタイプではなく、机の上や枕元で、近くの人が聴くための音量と考えるのが自然です。
MAGIC BASSで低音と広がりを調整
FIIOがカスタムしたアナログオーディオチップ「DDB AS100」を使った「MAGIC BASS」は、低音の強調と3D音響効果を組み合わせた機能です。OFF、1、2の3段階から選べます。トーク番組はOFFで声を聞きやすく、音楽番組は1や2で厚みを足す、といった使い分けができます。
ヘッドホンでひとりで聴く
3.5mmのヘッドホン出力も備えています。夜に家族を起こさずに聴きたいときや、電車の中で聴きたいときはヘッドホンに切り替えましょう。ラジオモードの連続使用時間は、3.5mm出力で約7時間以上、スピーカーで約4時間以上です。

スピーカーで聴くと、電池の持ちが短くなるんだね。

そうなんだ。スピーカーは約4時間以上だから、長く流したいときはヘッドホンを使うか、充電しながら使うのがよさそうだね。
ヘッドホンアンプとしての使い方
RR13は、ラジオ以外にも使い道があります。USB Type-C端子がアナログ入力を兼ねているため、デジタル-アナログ変換ケーブルでスマホやパソコンとつなぐと、ドングル型のヘッドホンアンプとして使えます。
つなぐ手順
- 別売のデジタル-アナログ変換ケーブル(LT-TC7SJなど)を用意する
- ケーブルの片側をスマホやパソコンのUSB Type-C端子に、もう片側をRR13のUSB Type-C端子につなぐ
- RR13の3.5mm出力にヘッドホンをつなぐか、内蔵スピーカーで鳴らす
- 音量を小さめにしてから再生を始め、MAGIC BASSの段階を好みに合わせる
必要なケーブル
つなぐには、デジタル音声をアナログに変換するケーブルが必要です。エミライは、必要に応じてTRUSTシリーズのUSB Type-C – USB Type-C デジタル-アナログオーディオケーブル「LT-TC7SJ」を用意するよう案内しています。付属のUSBケーブルは充電専用なので、音声の入力には使えません。
出力の数字と連続使用時間
ヘッドホンアンプの出力は、16Ωで65mW、32Ωで80mW、300Ωで10mWです。出力インピーダンスは1Ω未満とされています。アンプモードでも、MAGIC BASSなどDDBチップの音響効果を使えます。連続使用時間は、3.5mm出力で約18時間以上、スピーカーで約4時間以上です。
インターネットラジオや音楽アプリの音を、RR13のスピーカーから鳴らす使い方もできます。本格的なUSB DACを探しているなら、かでくらで紹介したFIIO QX11のレビューも参考になります。手ごろな価格のオーディオ製品では、Snowsky NATUREのレビューも公開しています。
電池と毎日の使い方
交換できる10440電池
バッテリーは、10440リチウムイオン電池(450mAh)を使う交換式です。電池が劣化しても、電池だけを交換して使い続けられる設計になっています。ただし、エミライは付属品以外のバッテリーでの動作と安全性は保証しないと案内しています。市販の10440電池をむやみに使わず、交換用の電池はメーカーや販売店に相談してから用意しましょう。
充電は5V 2A以上の充電器で
充電時間は約2.5時間で、電源はDC 5V 2A以上とされています。充電器は付属していないので、スマホ用のUSB充電器などを使います。付属のケーブルは充電専用です。
寝る前に便利なスリープタイマー
スリープタイマーは30分と60分の2段階です。布団に入ってラジオを流し、そのまま眠ってしまっても自動で止まるので、電池の消耗を抑えられます。蓄光ダイヤルと組み合わせると、寝室での使い勝手がよく考えられていることがわかります。
| 使い方 | 連続使用時間の目安 |
|---|---|
| ラジオ/3.5mm出力 | 約7時間以上 |
| ラジオ/スピーカー | 約4時間以上 |
| アンプ/3.5mm出力 | 約18時間以上 |
| アンプ/スピーカー | 約4時間以上 |
買う前に知っておきたい注意点
AM局の番組を楽しむには
RR13はFMラジオです。AM局の番組を聴きたい場合は、その局がワイドFMで放送しているか、住んでいる地域で受信できるかを先に調べておきましょう。
防災ラジオとして使うなら
手回し充電、ソーラー充電、ライト、サイレンといった機能は仕様に挙がっていません。停電時に使う可能性があるなら、モバイルバッテリーで充電できるように準備しておくと安心です。防災用を第一に考えるなら、防災専用のラジオを別に用意するほうが向いています。
音量と置き場所
スピーカーは小型なので、広いリビングで大きな音を出す用途には向きません。枕元、デスク、キッチンの調理台など、耳から近い場所に置くと、ステレオの広がりを感じやすくなります。
持ち歩くときのポイント
約76gと軽く、シャツの胸ポケットにも入るサイズですが、背面はAGガラス製のバックカバーです。かばんの中で鍵や金属のものとぶつかると、傷がつく可能性があります。持ち歩くときは、小さなポーチに入れておくと安心です。ロッドアンテナは着脱式なので、移動中は外しておき、使う場所で取り付けるとかさばりません。
アルミ合金製のフロントパネルと4色のカラーは、贈り物にも選びやすい要素です。ラジオ好きの家族へのプレゼントとして選ぶ場合も、聴きたい番組がFMで受信できるかを先に確かめておくと、がっかりさせずに済みます。
口コミはこれから
発売から間もないため、購入者の口コミはまだ少数です。地域ごとの受信のしやすさや、ダイヤルの操作感の評価は、口コミが増えてから見直すと安心です。
サウンドバー選びで迷ったら、36製品を公式スペックとコスパで100点満点採点したランキングも参考にしてください。

RR13のまとめ|ダイヤルで選ぶ楽しさと、手のひらのステレオを味わうFMラジオ
FIIO RR13は、Si4831のラジオチップ、RR11から改良したアナログ選局、2基のアンプで鳴らすステレオスピーカー、蓄光ダイヤル、スリープタイマーを、約76gのボディにまとめたポータブルFMラジオです。別売のケーブルを使えばヘッドホンアンプにもなり、電池は交換式です。AM専用局や防災用途には向きませんが、FMラジオを毎日の楽しみにしたい人や、デザインと操作感にこだわった小さなラジオを探している人には、手に取る価値のある1台です。

結局、どんな人なら満足できそう?

枕元やデスクでFMを気軽に流したくて、ダイヤルを回す時間も楽しめる人だね。4色から選べるから、部屋に合わせて選ぶのも楽しいと思うよ。




