出張先の朝、鏡の前で困るのはシェーバーの大きさだけではありません。
剃るのに時間がかかる。専用ケーブルを忘れた。鼻毛まで整えたいのに、道具が別々になっている。持ち物を減らすために選んだコンパクトシェーバーでも、朝の身支度が長引けば便利さは半減します。
フィリップスのS803/05とS793/06は、どちらも手のひらサイズで、肌の下0.08mmまでの深剃りをうたう回転式シェーバーです。見た目や基本機能はよく似ていますが、選び方は「新型か型落ちか」だけでは決まりません。
結論からいうと、濃いヒゲを短時間で整えたい人には、通常モードでも従来機種の2倍以上のトルクを備えたS803/05がおすすめです。
価格を抑えたい人や、シェーバーと鼻毛トリマーを1セットで持ち歩きたい人にはS793/06が合います。
この記事では、モーター、剃り味、重さ、付属品、充電方法まで比べます。新型にお金をかけるべき人と、値下がりした旧型で十分な人が分かるように整理しました。
※本記事には広告リンクを含みます。価格や在庫は変動するため、購入前に販売ページで最新情報をご確認ください。
S803/05とS793/06の違いは5つ
- 新型はBLDCモーターを搭載し、通常モードでもトルクが2倍以上
- 新型は通常・強力の2モードから選べる
- 新型は約125g、旧型は約150g
- 新型には鼻毛トリマーが付属しない
- カラーと発売時期が異なる
比較表で全体像を確認しましょう。
| 比較項目 | S803/05 | S793/06 |
|---|---|---|
| シリーズ | コンパクトシェーバー800シリーズ | コンパクトシェーバー700シリーズ |
| モーター | BLDCモーター | 磁気モーター |
| トルク | 通常モードでも従来機種比2倍以上 | ― |
| 運転モード | 通常・強力 | 1モード |
| 回転刃 | 48枚 | 48枚 |
| 深剃りの目安 | 肌の下0.08mm | 肌の下0.08mm |
| ヘッド | 4方向可動 | 4方向可動 |
| 本体サイズ | 約59×34×88mm | 約59×34×88mm |
| 重量 | 約125g | 約150g |
| 連続使用時間 | 約60分 | 約60分 |
| ケーブル充電 | 約1時間 | 約1時間 |
| Qi充電 | 対応、約2時間 | 対応、約2時間 |
| ウェットシェービング | 対応 | 対応 |
| 水洗い | 対応 | 対応 |
| 電源操作 | スワイプ | スワイプ |
| 鼻毛トリマー | 付属しない | 付属 |
| 携帯カバー | 付属 | 付属 |
| カラー | トロピカルグラデーション | クロームシルバー |
| 発売時期 | 2026年9月 | 2025年7月 |
寸法、刃、可動ヘッド、充電時間、使用時間は共通です。新型の価値は、モーターの強化と約25gの軽量化に集約できます。
反対に、旧型は付属品で勝っています。鼻毛トリマーまで持ち歩きたい人にとって、S793/06は単なる廉価版ではありません。
新型の価値は「さらに深く」より「同じ朝を短く」にある
S803/05を選ぶ理由として、深剃り性能だけを見ると判断を誤りやすくなります。両モデルとも48枚の回転刃とリフト&カット技術を採用し、公式の深剃り目安は肌の下0.08mmです。
数字の上では、到達点が変わったわけではありません。変わったのは、濃いヒゲを処理するときの余裕です。
通常モードでもトルクが2倍以上
フィリップスは、800シリーズの通常モードについて、従来のS70xと比べてトルクが2倍以上と説明しています。メーカーの公式発表で示された進化の中心は、小型ボディーのままBLDCモーターへ切り替えた点です。
トルクが増えると期待できるのは、ヒゲが密集した部分でも回転が落ちにくくなることです。毎朝の処理量が少ない人より、口まわりやあご下のヒゲが濃く、同じ場所を何度も往復していた人ほど差を感じやすいでしょう。
ただし、「トルク2倍=剃る時間が半分」とは限りません。肌への当て方、ヒゲの濃さ、回転式に慣れているかで所要時間は変わります。スペックから読み取れるのは、負荷がかかった場面で旧型より余裕を持たせた設計だという点です。
強力モードは毎日使わなくても役に立つ
S803/05には通常モードと強力モードがあります。
普段は通常モードで肌への当たりを確かめながら剃り、休日に伸ばしたヒゲや夕方の剃り直しでは強力モードを使う、といった切り替えができます。毎朝同じ設定で剃る人には不要に見えても、ヒゲの状態にむらがある人には使い分けやすい機能です。
S793/06は1モードのみです。ヒゲが薄い、剃り直しが中心、旧型の剃り味で困っていないという人なら、モード追加だけを理由に買い替える必要はありません。
出張用では25g差より「鼻毛トリマーの有無」を見たい
携帯用シェーバーは、軽いほど正解とは限りません。身だしなみに必要な道具を合計したとき、荷物が少なくなるかまで考える必要があります。
S803/05は125gで、毎日持ち歩きやすい
S803/05は約125g、S793/06は約150gです。本体サイズはどちらも約59×34×88mmなので、新型は容積を変えずに25g軽くなりました。
25gは、単体で持った瞬間に驚くほどの差ではありません。毎日通勤バッグへ入れる、出張のたびにモバイル機器が増える、といった人には積み重ねで効いてきます。マグネット式の保護キャップと携帯カバーも付属するため、刃をむき出しにせず持ち運べます。
S793/06は鼻毛トリマーまで1セットにできる
S793/06には回転式の鼻毛トリマーが付属します。S803/05の付属品は保護キャップ、携帯カバー、充電ケーブル、クリーニングブラシで、鼻毛トリマーは含まれません。
出張先でヒゲだけ整えられればよい人は、軽い新型が便利です。鼻毛までまとめて手入れしたい人は、旧型を選ぶと別売りのトリマーを買い足さずに済みます。
「本体は25g軽くなったが、身だしなみセット全体では道具が1つ増えるかもしれない」。旅行用として比較するときに見落としたくないポイントです。
充電は両モデルとも便利。ただしQiパッドは付属しない
両モデルともQi規格のワイヤレス充電に対応しています。スマートフォン用のQi充電パッドを使える環境なら、シェーバー専用ケーブルを毎回出さずに充電できます。
ケーブルなら約1時間、Qiなら約2時間で充電でき、満充電から約60分使えます。1回3分なら約20回分に相当するため、数日の旅行なら自宅で満充電にして、充電器を持たずに出かける使い方もできます。
「ワイヤレス充電対応」と「充電器付き」は別
S803/05にもS793/06にも、Qi充電パッドは付属しません。S803/05はUSB充電アダプターも付属しないと公式に案内されています。
ワイヤレス充電を目当てに買うなら、手持ちのQiパッドを使えるか確認しておきましょう。旅行先へQiパッドを持っていくと、せっかくのコンパクトさが薄れます。短期出張では満充電で持ち出し、長期滞在では付属ケーブルを入れる運用が荷物を増やしにくいでしょう。
専用ケーブルをなくすのが心配なら、Qi対応は故障時の逃げ道にもなります。USB-C端子を本体へ直接挿す方式ではない点は、購入前に知っておきたいところです。
刃とヘッドは共通。旧型でも剃り味の土台は古くない
新旧とも2つの円形ヘッドを備え、合計48枚の回転刃でさまざまな方向のヒゲを取り込みます。4方向可動ヘッドが顔の輪郭へ沿うため、あごや口まわりへ当てやすい設計です。
3ヘッドの据え置き型フィリップスシェーバーと比べると、一度に当たる面積は狭くなります。頬から首まで毎朝しっかり剃るなら、コンパクトさより処理面積を優先したほうが快適な場合があります。自宅用の主力機も含めて迷っている人は、フィリップスのX9002/30とS9987/59を比較した記事も参考にしてください。
交換刃は購入前に型番を確認する
S793/06の公式サポートでは、交換刃としてSH92/51が案内されています。S803/05の取扱説明書ではSH92またはSH93が指定され、交換目安は約2年です。
替刃は見た目が似ていても、対応が確認できない製品を選ぶのは避けましょう。購入時期によって販売中の替刃や表記が変わる可能性もあるため、本体の品番と公式サポート情報を照合してから注文すると安心です。
回転式が初めてなら2〜3週間は試したい
往復式から回転式へ替えた直後は、当て方の違いで剃り残しが出る場合があります。フィリップスも、初めて使う人は慣れるまで2〜3週間かかる場合があると案内しています。
円を描くように小さく動かし、強く押し当てすぎないのが基本です。初日の剃り味だけで合わないと決めず、肌の様子を見ながら慣らしましょう。ウェットシェービングにも対応しているので、刺激が気になる日はフォームやジェルを使えます。
口コミを見るときは「どちらの型番か」を確認したい
S793/06では、コンパクトさ、静かさ、肌への当たり、丸洗いのしやすさを評価する声が見られます。旅行中に充電せず使えたという声もあり、約60分の運転時間は携帯用途と相性がよいと分かります。
気になる声は、専用ケーブルをUSB-Cにしてほしい、スワイプで電源を切る操作に慣れが必要、充電しながら使えない、といった内容です。スワイプ操作と専用ケーブルは新型にも残っているため、旧型だけの弱点ではありません。
S803/05の商品ページにある星評価を新型レビューとして扱わない
発売直後のS803/05は、実購入者の口コミがまだ十分に集まっていません。フィリップス公式の製品ページには星4.5、22件と表示されていますが、レビュー本文にはS793/06に対するレビューだと明記された投稿が含まれています。
星の数だけを見て「新型も高評価」と判断するのは早計です。現時点では、刃やサイズなど共通部分の使い勝手を旧型レビューから推測し、BLDCモーターや強力モードの評価は新型購入者の投稿が増えてから確認するのが妥当です。
発売直後に買う場合は、完成された口コミより、公式仕様で確認できる改善点へお金をかけるかで判断しましょう。
価格差はいくらまでならS803/05を選ぶべき?
実売価格は日々変わるため、金額を固定して決めるより、使う頻度から考えるほうが失敗しにくくなります。
毎朝使い、ヒゲが濃く、剃り直しにも持ち歩くなら、モーター強化と25gの軽量化を毎日生かせます。価格差が数千円ならS803/05を選ぶのがおすすめです。
週末の旅行や夕方の補助用が中心なら、旧型の性能でも不足しにくいでしょう。S793/06が大きく値下がりしているときは、差額を替刃代へ回す選び方もあります。
判断の目安は次のとおりです。
- 価格差が小さい:モーターが強く、軽いS803/05
- 旧型が大幅に安い:基本の刃とQi充電が共通するS793/06
- 鼻毛トリマーも必要:価格差にかかわらずS793/06
- すでに旧型を持っている:濃いヒゲで時間がかかる場合だけ買い替えを検討
新型の定価だけで結論を出さず、購入時点の販売価格を見比べてください。
S803/05がおすすめな人
S803/05は、次のような人におすすめです。
- ヒゲが濃く、コンパクト機でもパワーを妥協したくない
- 朝のシェービングで同じ場所を何度も往復したくない
- 通常モードと強力モードを使い分けたい
- 毎日バッグへ入れるため、25gでも軽くしたい
- 鼻毛トリマーはすでに持っている
- 価格差が数千円なら新型を長く使いたい
旅行専用の予備機ではなく、自宅と外出先の両方で使う人ほど、強いモーターへお金をかけるメリットがあります。
S793/06がおすすめな人
S793/06は、次のような人におすすめです。
- 型落ち価格を優先したい
- ヒゲが薄い、または夕方の剃り直しに使う
- 48枚刃、4方向可動、Qi充電があれば十分
- 鼻毛トリマーもまとめて持ち歩きたい
- 強力モードを使う予定がない
- 25gの重量差より、付属品の充実を重視する
基本の深剃り設計や充電性能は新型と共通です。安くなっていれば、携帯用として今も十分候補に入ります。
よくある質問
S803/05とS801/05、S802/05の違いは何ですか?
主な違いはカラーです。S803/05はトロピカルグラデーション、S801/05はアクアマリングラデーション、S802/05はスチールブルーグラデーションです。モーター、刃、サイズなどの基本仕様は共通なので、価格と好みの色で選べます。
S803/05はUSB-Cで充電できますか?
S803/05本体へ一般的なUSB-Cケーブルを直接挿す方式ではありません。付属の充電ケーブルか、Qi規格に対応した充電パッドを使います。USB充電アダプターとQi充電パッドは付属しません。
S803/05とS793/06はお風呂で使えますか?
どちらもウェットシェービングと水洗いに対応しています。フォームやジェルを使ったお風呂剃りも可能です。使用後は電源を切って洗い、シェービングユニットを十分に乾かしてください。
S793/06からS803/05へ買い替える価値はありますか?
旧型で濃いヒゲを剃るのに時間がかかるなら、BLDCモーターと強力モードを備えたS803/05へ替えるメリットがあります。剃り味や所要時間に不満がなく、鼻毛トリマーも使っているなら、S793/06をそのまま使って問題ありません。
替刃の交換時期はいつですか?
新型の目安は約2年ですが、ヒゲの濃さや使用頻度で変わります。剃る時間が長くなった、引っかかりを感じる、外刃に傷やへこみがある場合は早めに交換してください。
まとめ|パワーならS803/05、旅行の全部入りならS793/06
S803/05とS793/06は、48枚刃、肌の下0.08mmの深剃り、4方向可動ヘッド、約60分運転、Qi充電まで共通しています。旧型を選んでも、携帯用シェーバーの基本性能を大きく妥協するわけではありません。
選ぶ決め手は、次の2点です。
新型の魅力は、深剃りの数字を更新した点ではなく、同じ仕上がりを目指す朝にモーターの余裕を持たせた点です。毎日使うならS803/05、旅行時の補助機なら値下がりしたS793/06を基準に、販売価格を比べて選びましょう。


