TVS REGZAから、4K Mini LED液晶レグザのフラッグシップ「Z9」シリーズの新しいモデル、Z990Sが登場しました。発売は10月16日で、サイズは85型、75型、65型の3つです。
この記事では、2025年春に発売された4K液晶のZ970Rと、新しいZ990Sの違いを整理します。根拠にするのは、レグザの公式サイトの仕様表と、AV Watchの記事です。

Z990SとZ970R、名前もよく似ているけど、どこが変わったの?

パネルの画素数やエンジン、65型の音の出力は同じなんだ。変わったのは、明るさを生むバックライトの電源、残像を抑えるバックライトスキャン、それにHDMIの端子だよ。
先に結論:明るさ、残像感、HDMIの3点が主な違い
AV Watchの記事によると、Z990Sは「新開発のバックライト電源システムを採用することで、約1.4倍の全白輝度を実現。」とされています。あわせて、「明るさを維持しながら残像感を抑制するバックライトスキャン機能もミニLEDレグザとして初めて搭載した。」とも書かれています。
HDMIは、Z990Sでは4つの入力端子すべてが4K144p、4K120p、VRRに対応します。Z970Rの仕様表では、4K144p、4K120p、VRRに対応するのはHDMI入力端子1と2だけです。
一方で、映像エンジンのレグザエンジンZRα、4K液晶パネルの画素数、Dolby Atmosに対応した音響、タイムシフトマシンといった基本の部分は共通です。
Z990SとZ970Rの主な仕様の比較
レグザの公式サイトの仕様表をもとに、65型どうしを中心にまとめます。
| 項目 | Z990S | Z970R |
|---|---|---|
| サイズ展開 | 85型、75型、65型 | 100型、85型、75型、65型 |
| パネル方式 | 4K液晶パネル(Mini LEDバックライト) | 同じ |
| 画素数 | 3840×2160 | 同じ |
| 映像処理エンジン | レグザエンジンZRα | 同じ |
| 倍速対応 | 120Hz倍速(ゲームモード 144Hz VRR対応) | 同じ |
| HDMI 4K144p・4K120p・VRR | 入力端子4つすべて | 入力端子1、2のみ |
| PC入力 | 1080p 144Hz、2560×1440 120Hz | 1080p 120Hz、2560×1440 60Hz(1080p 144Hz入力対応) |
| HDR信号対応の表記 | Dolby VISION IQ、HDR 10、HLG HDR、HDR 10+(フォーマット対応) | HDR 10+ ADAPTIVE、Dolby VISION IQ、HDR 10、HLG HDR |
| 音声実用最大出力(65型) | 合計150W | 合計150W |
| 質量 65型(スタンド含む/本体のみ) | 32.5kg/26.6kg | 33.0kg/27.1kg |
| 消費電力 65型 | 470W | 357W |
| 年間消費電力量 65型 | 155kWh/年 | 172kWh/年 |
Z990SとZ970Rの3つの違い:輝度・バックライトスキャン・HDMI
違い1:全白輝度が約1.4倍に
Z990Sのいちばん大きな変更点は、バックライトの電源システムです。AV Watchは、「新モデルの目玉が、前機種比最大約1.4倍という全白輝度性能を実現する強力なバックライト電源システム。」と紹介しています。
これまでの仕組みについて、記事では「これまでのシステムは、暗部エリアの点灯時間と電流を大幅に抑制することでハイライトを高めることができる一方、暗部のない、画面全体が明るいシーンが来た場合は、ハイライトをさらに上げることが困難だった。」と説明しています。
新しいシステムでは、「全体が明るいシーンにおいてもハイライト部の輝度ブーストが行なえるようになり」、例として、リゾート地のように太陽光が降りそそぐシーンが挙げられています。
明暗が混ざるシーンについても、「ライブや夜景、花火のような画面内に明暗が混在するシーンも、エリア毎にLED点灯時間・電流をダイナミックに制御。」と書かれています。
AIで場面を見分けて画質を調整するAIシーン高画質PROには、「新たに「太陽光が振りそそぐ光景」が加わっている。」とあります。
違い2:バックライトスキャンを搭載
Z990Sには、バックライトスキャン機能が加わりました。AV Watchの記事では、TVS REGZAの説明として「これまでは黒挿入すると輝度が落ちてしまったため、ミニLED化以降、バックライトスキャン機能は搭載していなかった。」と紹介しています。
新しいバックライト電源システムは、動画のぼやけを減らすことにも使われています。記事には、「エリア毎に黒挿入時間と輝度ブーストを適切にコントロールすることで、映像の残像感を抑制しながら明るさをキープできるようになった。」とあります。
違い3:HDMIは4端子すべてが4K144pに対応
HDMIの入力端子は、どちらのモデルも4つです。Z990Sについて、AV Watchは「すべてHDMI 2.1に対応し、どの端子に接続しても4K/144Hz信号を入力・表示できる。」と書いています。
Z970Rの仕様表では、HDMI 2.1規格対応機能の4K144p、4K120p、VRRに注記があり、その注記は「HDMI入力端子1、2のみ対応しています。」です。eARCは、どちらもHDMI入力端子2が対応しています。
4K144pや4K120pで出力する機器を何台もつなぐ場合、Z990Sはどの端子を使っても対応します。Z970Rでは、そうした機器をつなぐ端子は1と2の2つです。
PC入力の対応も変わった
仕様表のゲーム機能の欄では、PC入力の対応が違います。Z990Sは「1080p 144Hz、2560×1440 120Hz入力対応」、Z970Rは「1080p 120Hz、2560×1440 60Hz入力対応」で、Z970Rには「1080p 144Hz入力対応」という注記もあります。2560×1440の入力は、Z970Rの60Hzから、Z990Sでは120Hzになりました。

ARCのPCM出力が192kHzに
AV Watchによると、Z990SはHDMI ARCのPCM出力も変わりました。「従来のレグザでは、ARCのPCM出力が48kHz/16bitに制限されていたが、新モデルでは、96kHz/24bit収録されたライブBDの音声信号もARCでステレオアンプなどに伝送できる。」と書かれています。
HDRの表記と画質まわり
HDR:仕様表の表記が異なる
HDR信号対応の欄は、2つのモデルで仕様表の表記が異なります。Z970Rは「HDR 10+ ADAPTIVE」、Z990Sは「HDR 10+(フォーマット対応)」と書かれています。Dolby VISION IQ、HDR 10、HLG HDRは、どちらの仕様表にもあります。
HDR高画質の欄の処理名も、表記が異なります。Z970Rは「AI HDRオプティマイザーPRO」「HDR復元PRO」「HDRリアライザーPRO」、Z990Sは「HDRオプティマイザー」「HDR復元」「HDRリアライザー」です。
画質の機能
パネルの表面について、AV Watchは「前機種と同様、表面に低反射コートとワイドアングルシートを使うことで、斜めからも見やすい、鮮やかな表示を実現した。」と書いています。
ネット動画の画質では、「コンテンツのジャンル情報を得ることができないネット動画でも、AIがコンテンツの種類・特徴を自動判別して自動調整する「ネット動画ビューティPRO」を搭載。」とあります。HD解像度の映像では、3次元高画質処理を2回繰り返すことで、ノイズの少ない高精細な映像にすると説明されています。
放送の画質では、「地デジやBS番組のノイズを抑えて高精細化する「地デジAIビューティPRO」」や、AIが人物や衣装、構図を参照して処理するAIナチュラルフォーカステクノロジーPROといった既存の機能も、新しいモデルに合わせて最適化したとされています。
調整の機能では、「スポットライト照明環境でも高精度な明るさ検出が行なえる「明るさ検出感度調整メニュー」も備えている。」と書かれています。おまかせAIモードのときに選べる調整バー「かんたん調整」もあります。
共通点:エンジン、パネル、音、録画
映像エンジンについて、AV Watchは「映像エンジンは「レグザエンジンZRα」を引き続き搭載。」と書いています。仕様表でも、どちらのモデルもレグザエンジンZRαです。
パネルは、「広色域量子ドットと高輝度・高密度ミニLEDバックライトを組み合わせた、4K液晶パネル(3,840×2,160解像度)を採用。」とされています。仕様表のパネルの欄は、どちらも「新開発 高輝度 ファインMini LED液晶」で、高コントラストの欄は「リアルブラックエリアコントロールPRO」、低反射の欄は「低反射 ARコート」です。
倍速はどちらも120Hz倍速で、ゲームモードでは144Hz VRRに対応します。仕様表のゲーム機能の欄には、どちらにもVRR、ALLM設定、AMD FreeSync Premium対応があります。
音:65型はどちらも合計150W、13個のスピーカー
サウンドシステムについて、AV Watchは「Dolby Atmosにも対応した5.1.2チャンネル「重低音立体音響システムZIS」を搭載。」と紹介しています。
仕様表では、65型の音声実用最大出力はどちらも合計150Wで、スピーカーは合計13個です。Z970Rの100型だけは、合計130Wです。
Z990Sでは、「音質調整のためのマルチバンドイコライザーを搭載。20バンドの周波数帯域を選択し、自分好みのサウンドにイコライズできる。」とも書かれています。
Z990Sは、シンクロドライブにも対応しています。AV Watchは、「「RA-B500」や「RA-B200」、「RA-B100」などのレグザ対応サウンドバーを接続すれば、レグザ本体のスピーカーと対応サウンドバーを同時に駆動させて、画面中央から音が鳴っているような自然なサウンドが楽しめる。」と説明しています。
レグザのサウンドバーについては、RA-B500をレビューの記事もあわせてどうぞ。
録画:タイムシフトマシン
どちらもタイムシフトマシンを搭載しています。Z990Sについて、AV Watchは「地デジ番組を最大6チャンネルまるごと録画する「タイムシフトマシン」機能に対応。」と書いています。チューナーは、地上デジタルが9、BS・110度CSデジタルが3、4K衛星放送が2で、仕様表でも2つのモデルで同じ数です。
公式サイトには、タイムシフトマシン機能を使うには別売のタイムシフトマシン対応USBハードディスクが必要と書かれています。
USB端子と無線LAN
仕様表の端子の欄では、USB端子は、タイムシフトマシン録画専用、通常録画専用(USB3.0)、AV周辺機器専用(USB2.0)に分かれています。無線LANは、どちらもWi-Fi 6(IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax)を内蔵しています。
そのほかの違い
Z990Sで加わったソフトの機能
AI機能「レグザ インテリジェンス」も更新されました。AV Watchは、「家族でレグザを使う場合でも、それぞれの嗜好に応じたオススメ番組が表示できるようになったほか、レグザに近づくだけで天気やニュースを自動で表示する「インフォメーションウィジェット」機能なども加わった。」と伝えています。
2画面の機能も広がりました。記事では、「「録画番組/ネット動画+放送」や「HDMI/録画番組/YouTube+ネット動画」といった2画面表示が可能になった。」と書かれています。
家族で使う場面については、「新モデルでは「プロフィール切り替え」と、発話でユーザーを識別する「プロフィール切り替え対応AIボイスナビ」を新たにサポート。」と書かれています。
インフォメーションウィジェットは、「レグザ内蔵のセンサーがユーザーを検出すると、電源が立ち上がり、天気やニュース情報を表示してくれる機能。」です。
2画面に対応するネット動画については、「TVer、DAZN、Prime Video、ABEMA、U-NEXT、Hulu、Lemino、Disney+、FIFAに限られる。」とされています。
ゲームの場面では、映像の表示サイズを変える「画面サイズセレクト」があります。AV Watchは、「ゲームプレイ時、画面をあえて小さく表示させることで視線移動を減らすことができる。」と説明しています。
消費電力と年間消費電力量
仕様表の消費電力は、Z990Sのほうが大きくなっています。65型では、Z990Sが470W、Z970Rが357Wです。
一方、年間消費電力量は、Z990Sのほうが小さい値です。サイズごとの値は次のとおりです。
| サイズ | Z990S | Z970R |
|---|---|---|
| 65型 | 155kWh/年(省エネ基準達成率94%) | 172kWh/年(85%) |
| 75型 | 161kWh/年(108%) | 192kWh/年(90%) |
| 85型 | 180kWh/年(114%) | 199kWh/年(103%) |

仕様表の注記では、年間消費電力量は、1日あたり5.1時間の平均視聴時間と18.9時間の待機時間で計算した、1年間に消費する電力量とされています。省エネ基準達成率は、2026年度の基準に対する値です。
サイズと重さ
サイズ展開は、Z990Sが85型、75型、65型、Z970Rが100型、85型、75型、65型です。100型があるのはZ970Rだけです。
同じサイズどうしでは、画面寸法も外形寸法(スタンド付き)も同じ値です。65型の外形寸法は、どちらも幅144.8cm、高さ89.4cm、奥行29.2cmです。
| サイズ | Z990S 質量(スタンド含む/本体のみ) | Z970R 質量(スタンド含む/本体のみ) |
|---|---|---|
| 65型 | 32.5kg/26.6kg | 33.0kg/27.1kg |
| 75型 | 45.5kg/38.3kg | 45.5kg/38.3kg |
| 85型 | 57.0kg/49.9kg | 57.0kg/49.9kg |
仕様表には、見やすさを考えて画面を約1~2度傾けたスラント設計と書かれています。
価格
どちらもメーカー希望小売価格のないオープン価格です。AV Watchによると、Z990Sの市場想定価格は、65型が55万円前後、75型が66万円前後、85型が88万円前後です。
Z990SとZ970R、それぞれが合う人
Z990Sが合う人
- 全白輝度が約1.4倍になったバックライト電源システムを選びたい人
- 明るさを保ったまま残像感を抑えるバックライトスキャンを使いたい人
- 4K144pや4K120pで出力する機器を3台以上つなぎたい人(HDMI 4端子すべてが対応)
- パソコンを2560×1440の120Hzでつなぎたい人
- 年間消費電力量の値が小さいモデルを選びたい人
Z970Rが合う人
- 100型を選びたい人(Z970Rだけのサイズ)
- 4K144pや4K120pで出力する機器が2台までの人(HDMI入力端子1と2が対応)
- レグザエンジンZRα、タイムシフトマシン、Dolby Atmos対応の音響など、共通の部分を重視する人
よくある質問
Z990SとZ970Rでパネルは同じですか?
仕様表のパネル方式と画素数は同じで、4K液晶パネル(Mini LEDバックライト)、3840×2160です。全白輝度は、AV WatchによるとZ990Sが前機種比で最大約1.4倍です。
HDMIの4K144p対応は何端子ですか?
Z990Sは4端子すべて、Z970RはHDMI入力端子1と2の2端子です。
音の出力は違いますか?
65型、75型、85型は、どちらも合計150Wです。Z970Rの100型は合計130Wです。
HDR10+には対応していますか?
どちらの仕様表にもHDR10+の記載があり、表記は、Z990Sが「HDR 10+(フォーマット対応)」、Z970Rが「HDR 10+ ADAPTIVE」です。
Z990Sの発売日はいつですか?
レグザの公式サイトでは、85型、75型、65型のどれも10月16日発売予定と表示されています。
タイムシフトマシンを使うには何が必要ですか?
公式サイトでは、タイムシフトマシン機能を使うには、別売のタイムシフトマシン対応USBハードディスクが必要と案内されています。地デジ番組を最大6チャンネルまるごと録画できます。
Z990Sは、レグザのサウンドバーと一緒に鳴らせますか?
Z990Sの仕様表には、シンクロドライブがあります。AV Watchの記事では、RA-B500、RA-B200、RA-B100などのレグザ対応サウンドバーが例に挙げられています。
画面が少し傾いているのはなぜですか?
仕様表には、見やすさを考えて画面を約1~2度傾けたスラント設計と書かれています。
かでくらで取り上げたテレビ64製品を、パネル方式・解像度・スピーカー出力・動画配信と、同じサイズ帯の中での価格で100点満点採点したランキングもあわせて参考にしてください。

サウンドバー選びで迷ったら、36製品を公式スペックとコスパで100点満点採点したランキングも参考にしてください。

Z990SとZ970Rのまとめ|明るさとHDMIで選ぶなら
Z990SとZ970Rは、4K Mini LED液晶パネル、レグザエンジンZRα、タイムシフトマシン、65型で合計150Wの音響が共通です。
Z990Sは、新しいバックライト電源システムで全白輝度が約1.4倍になり、バックライトスキャンが加わりました。HDMIは4端子すべてが4K144pに対応し、PC入力は2560×1440 120Hzに対応します。100型が必要ならZ970R、明るさとHDMIの対応を重視するならZ990S、という選び方ができます。




