家庭用精米器は、玄米を白米へ変えるだけの機械ではありません。
買ってから時間がたつほど風味が落ちやすい白米を大量に置かず、玄米のまま保存して、食べる分だけ精米できるのが本当の魅力です。
ツインバードの新型MR-E522Wと、長く販売されてきたMR-E520Wは、どちらも1~4合対応。サイズ、消費電力、かくはん方式まで共通しています。
それでも毎日使うなら、新型のほうがおすすめです。
- 炊くたびに精米するなら、前回設定を呼び出せるMR-E522W
- 割れ米を抑え、ぶつき具合を細かく調整したいならMR-E522W
- 週末に4合だけ精米し、購入費を抑えたいならMR-E520W
- コンセントが遠く、コードを本体へ収納したいならMR-E520W
新型の予約価格は18,000~19,800円前後、型落ちは1万円台前半から見つかることがあります。価格差が5,000円以内なら新型、8,000円以上なら使用頻度で分けるのが目安です。
ただし、「玄米を買えば必ず食費が安くなる」とは限りません。精米するとぬかが出て、食べられる米の重量は減ります。価格は同じ銘柄・産地・年産の玄米と白米を、精米後の量までそろえて比べる必要があります。
本記事では、新旧の操作や仕上がりだけでなく、電気代、音、洗い物、ぬかの扱いまで含めて比較します。
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「毎日精米」と「週末精米」で、おすすめが入れ替わる
新旧の差を実感できるかは、1回の機能より使う回数で決まります。
毎晩2合を炊く家庭なら、年間の操作回数は300回を超えることもあります。精米度と時間を毎回合わせる小さな手間が積み重なり、設定を省けるラストメモリーが効いてきます。
週末に4合をまとめて精米し、小分けして冷蔵・冷凍する家庭なら、操作は週1回ほど。年間50回程度なら、旧型のレバー操作でも負担になりにくいでしょう。
| 精米する頻度 | おすすめ | 決め手 |
|---|---|---|
| 炊飯のたびに1~2合 | MR-E522W | ラストメモリーで前回設定を繰り返しやすい |
| 家族で精米度を変える | MR-E522W | ぶつき具合と精米時間を組み合わせやすい |
| 週1回、4合をまとめて精米 | MR-E520W | 操作回数が少なく、価格差を回収しにくい |
| 白米みがきが中心 | 価格の安いほう | 新旧とも保存した白米をみがける |
| 使うたび棚から出す | MR-E522W | 旧型より約300g軽い |
「精米したて」にこだわるなら、保存容器へ移す量を減らし、炊く直前に使うほうが目的に合います。新型は、家庭精米を特別な作業から毎日の習慣へ変えたい人向けです。
MR-E522WとMR-E520Wの違いを比較
新型は大容量化や高出力化ではなく、仕上がりの調整と操作部を改良しています。
| 比較項目 | 新型MR-E522W | 既存モデルMR-E520W |
|---|---|---|
| 発売時期 | 2026年9月 | 2014年登録のロングセラーモデル |
| 容量 | 1~4合 | 1~4合 |
| 精米方式 | かくはん式 | かくはん式 |
| かくはん棒 | 米への負担を抑える形状へ改良 | 空気を巻き込みながらかくはん |
| 主なモード | 通常、みがき、上白米、胚芽 | ぶつき、胚芽、追加精米、白米みがき |
| 精米度 | 白米、3ぶ、5ぶ、7ぶ | 白米、3ぶ、5ぶ、7ぶ |
| 精米時間調整 | 長め、標準、短め | 追加精米で微調整 |
| ラストメモリー | あり | なし |
| 操作部 | フラットボタン | レバー式 |
| 水洗い | ふた、かくはん棒、精米かご、ぬかボックス | 取り外した主要部品を洗える |
| 本体サイズ | 約195×265×235mm | 約195×265×235mm |
| 重量 | 約3.0kg | 約3.3kg |
| 消費電力 | 175W | 175W |
| 電源コード | 約1m | 約1.4m・コードリール式 |
| 定格時間 | 15分 | 15分 |
| 付属品 | 計量カップ | 玄米用計量カップ |
MR-E520Wは「古いから精米の基本性能が足りない」製品ではありません。かくはん式、分づき米、胚芽米、白米みがき、洗える精米かごを備え、家庭用精米器に必要な機能を押さえています。
MR-E522Wは、旧型で毎回行っていた設定と拭き掃除を減らし、米への負担を抑える方向へ整えたモデルです。
なお、両機種は正式な1年ごとの新旧モデルではありません。約12年販売されてきた4合クラスと、新たに加わる同容量モデルの比較として扱うのが正確です。
新しいかくはん棒は、白い米を増やすためではなく割れを減らす
精米では、玄米同士や米とかくはん棒を触れ合わせ、表面のぬか層を削ります。速く強く回せばよいわけではありません。
摩擦が大きいと米の温度が上がり、粒が割れやすくなります。割れた米は炊飯中に水を吸う速さがそろわず、炊き上がりのべたつきや食感のばらつきにつながります。
新型MR-E522Wは、米に負担をかけにくい形状のかくはん棒を採用。メーカーは、温度上昇と割れ米を抑えながら精米できると説明しています。
ただし、旧型MR-E520Wも空気を巻き込みながら米をやさしく動かすかくはん式です。新型だけが低温で精米でき、旧型は米を傷めると受け取るのは正確ではありません。
新型のメリットは、方式を丸ごと変えた点ではなく、長年使ってきた方式のかくはん棒を見直した点です。毎回の粒ぞろいを優先する人や、割れやすい米を少量ずつ精米したい人には、新型を選ぶ理由になります。
ラストメモリーは「3ぶ・標準」を毎回合わせる手間を省く
新型MR-E522Wは、前回使った設定を記憶するラストメモリー機能を搭載しています。
白米だけを選ぶ家庭より、7ぶを普段使いし、カレーの日だけ白米にする家庭で役立つ機能です。前回と同じ仕上がりなら、電源を入れるたびに精米度と時間を選び直す手間を省けます。
家族に精米を頼む場面でも、「いつもの設定にして」と細かく説明せずに済みます。炊飯器の予約ほど大きな時短ではありませんが、数百回繰り返す操作だからこそ差が積み重なります。
旧型MR-E520Wはアナログレバー式です。電源や米量、モードを見ながら設定する必要はあるものの、表示を見て直感的に動かせます。
デジタル操作やメモリーが不要で、使う人が一人だけなら旧型でも困りません。
上白米と3段階の時間調整で、好みへ近づけやすい
新型は通常、みがき、上白米、胚芽の4モードに加え、白米・3ぶ・5ぶ・7ぶの精米度と、長め・標準・短めの時間を選べます。
上白米は、白米よりぬかを多く取り除き、より白く仕上げたいときに使うモードです。すっきりした味や白さを求める人には便利ですが、削る量が増えれば食べられる米の量も減ります。
分づき米は、数字が小さいほどぬか層を多く残します。玄米の食感が苦手なら7ぶから始め、慣れたら5ぶ、3ぶへ変えると続けやすいでしょう。
旧型にも3ぶ・5ぶ・7ぶ、胚芽、追加精米、白米みがきがあります。健康のために分づき米を試すだけなら、MR-E520Wでも目的を果たせます。
仕上がりを細かく追い込みたいなら新型、決まった分づき設定を使うだけなら旧型がおすすめです。
フラットボタンは、ぬかを拭き取りやすい
精米後は、粒子の細かなぬかが出ます。ふたを開け、精米かごとぬかボックスを取り出すときに、操作部へ粉が落ちることもあります。
新型MR-E522Wはフラットボタンを採用。レバーや溝の周囲へぬかが入り込みにくく、布巾で表面を拭きやすい形です。
精米かご、ぬかボックス、かくはん棒、ふたは取り外して水洗いできます。毎回洗う部品がなくなるわけではありませんが、食品へ触れる部分を清潔に保ちやすくなっています。
旧型MR-E520Wも精米かごとぬかボックスを一緒に持ち上げられ、ぬかを周囲へこぼしにくい構造です。主要部品を外して洗えるため、お手入れの基本は共通しています。
家庭用精米器が続くかどうかは、精米時間より片付けで決まります。炊く直前に使うなら、精米後に「ぬかを捨てる・部品を洗う・乾かす」場所まで考えておきましょう。
新型は300g軽いが、コードは旧型のほうが扱いやすい
本体サイズは、どちらも幅195×奥行265×高さ235mmです。食パン1斤を置く幅に近く、キッチン家電としてはコンパクトですが、上ぶたを開けて米を入れる空間が必要です。
新型は約3.0kg、旧型は約3.3kg。使うたび棚から出す家庭では、300gの差が持ち上げやすさにつながります。
見落としやすいのが電源コードです。
旧型MR-E520Wは約1.4mのコードリール式で、本体へ巻き取れます。新型MR-E522Wの公表コード長は約1mで、公式発表にはコードリールの記載がありません。
コンセントから設置場所まで離れている場合、40cmの差は無視できません。延長コードを前提にせず、炊飯器や電子レンジと同時に使う位置も含めて確認してください。
毎回しまうなら、軽さは新型、コードの収納は旧型が有利です。新型がすべての使い勝手で上位とは限りません。
4合精米は約5分。音を出せる時間も考える
旧型は、玄米4合を白米へ精米する目安が約5分です。精米度や米量で運転時間は変わります。
利用者の口コミでは「数分なので待てる」「思ったほど気にならない」という声がある一方、「運転音が大きい」「インターホンが聞こえにくかった」という感想も見られます。静音性の受け止め方は、住環境や使う時間で分かれています。
新型について、メーカーは静音化を主な進化として案内していません。発売前のため実購入者による運転音の評価もありません。「新型なら静か」と期待せず、同じ175Wのかくはん式として作動音は出る前提で考えましょう。
集合住宅で早朝や深夜に使うなら、炊飯予約の直前ではなく、夕食の片付け中など音を出しやすい時間に精米しておく方法もあります。
電気代は1回約0.5円。維持費より洗い物が負担になりやすい
消費電力は新旧とも175Wです。
4合を約5分運転すると仮定し、31円/kWhで計算した電気代は1回約0.45円。毎日使っても年間約165円です。
| 使用頻度 | 電気代の目安 |
|---|---|
| 週1回 | 年約24円 |
| 週3回 | 年約71円 |
| 毎日 | 年約165円 |
実際の運転時間は米量、精米度、設定で変わります。表は175Wで5分運転した単純計算です。
電気代は購入判断を左右するほど大きくありません。負担になりやすいのは、精米後に毎回出るぬかと、洗った部品を乾かす手間です。
購入前に「精米器を置けるか」だけでなく、「洗ったかごとふたをどこで乾かすか」まで決めておくと、使わなくなる失敗を防げます。
玄米を買えば安い?精米後の重量で比べる
玄米は白米より安く販売される場合があります。ただし、袋の表示価格だけを比べて「玄米のほうが得」と決めるのは早計です。
玄米を白米へ精米すると、ぬかや胚芽が取り除かれます。白く仕上げるほど重量は減り、同じ10kgを買っても10kgの白米にはなりません。
価格を比べるときは、次の条件をそろえましょう。
- 同じ銘柄、産地、年産か
- 玄米10kgから希望の精米度で何kg残るか
- 送料や保管容器の費用を含めたか
- 出たぬかを活用するか、捨てるか
- コイン精米機へ行く交通費と時間をどう考えるか
家庭精米の価値は、必ずしも最安の白米を作る点にありません。玄米の状態で保管し、好みの分づきにして、炊く直前の風味を楽しめる点にあります。
節約だけが目的なら、地域の玄米価格と精米済み白米を実際に計算してから購入してください。味と鮮度を優先するなら、価格差だけでは測れないメリットがあります。
出た米ぬかまで使えば、家庭精米の楽しみが増える
精米後のぬかは捨てるだけではありません。新鮮な米ぬかは、ぬか床や料理、掃除などへ活用できます。
ただし、食用に回すなら清潔な容器へ移し、早めに使う必要があります。油分を含むため、常温で長く置くと酸化や虫の原因になります。
ぬかを使わない家庭では、生ごみが毎回増える点も確認しておきましょう。精米器を導入すると、白米を買うときにはなかった後片付けが増えます。
「ぬかまで使いたい」なら家庭精米との相性は良好です。「毎回捨てるのが面倒」と感じるなら、週末にまとめて精米する運用や、精米済みの白米を少量ずつ買う方法が合います。
白米みがきなら、玄米を買わない家庭でも使える
新旧とも、保存して日がたった白米の表面を削る「みがき」に対応します。
白米は時間とともに表面が酸化し、香りや粘りが落ちやすくなります。みがきモードは表面を薄く削り、風味を精米したてへ近づけるための機能です。
玄米を常備しなくても、次の家庭では出番があります。
- 10kg単位で白米をまとめ買いする
- いただき物の米を食べ切るまで時間がかかる
- 備蓄米や保存期間が長い米の風味が気になる
- 夏場に米の香りが落ちたと感じる
炊飯器側で乾燥した米への対応を重視する方法もあります。保存した米の炊き上がりまで見直したい人は、古い米への対応を比較した炊飯器の記事も参考にしてください。
みがき機能だけを使うなら、安いMR-E520Wがおすすめです。新型のラストメモリーや時間調整へ追加料金を出す必要はありません。
口コミは旧型の実績、新型は発売後の確認が必要
MR-E520Wは長く販売され、価格比較サイトでは25件前後のレビューが蓄積しています。評価されやすいのは、次の点です。
- 1~4合を短時間で精米できる
- 3ぶ、5ぶ、7ぶを選べる
- ぬかボックスと精米かごを一緒に取り出しやすい
- 本体がコンパクトで、価格も手頃
- 白米みがきを使うと、保存した米の風味を整えやすい
不満は運転音に集まりやすく、部品を洗う手間や本体内へ残るぬかを気にする声もあります。音については「気にならない」という人もいるため、数分間の作動音を許容できるかで評価が分かれます。
MR-E522Wは発売前で、実購入者の口コミはまだありません。改良したかくはん棒が割れ米や炊き上がりにどこまで差を出すか、フラットボタンの耐久性、運転音は発売後に確認したい項目です。
実績を優先するなら旧型、新しい操作性と仕上がり調整を試したいなら新型がおすすめです。
MR-E522Wがおすすめな人
- 炊飯のたびに食べる分だけ精米する
- 前回と同じ設定をすぐ呼び出したい
- 割れ米を抑え、粒のそろった仕上がりを重視する
- 上白米や3段階の時間調整を使い分けたい
- 操作部へ落ちたぬかをさっと拭きたい
- 新旧の価格差が5,000円以内
家庭精米を毎日の流れへ組み込みたい人には、MR-E522Wがおすすめです。操作回数が多いほど、ラストメモリーとフラットボタンの便利さを実感しやすくなります。
MR-E520Wがおすすめな人
- 週1回、4合をまとめて精米する
- 3ぶ、5ぶ、7ぶ、胚芽、白米みがきが使えれば足りる
- アナログレバーで迷わず操作したい
- 1.4mのコードリールを重視する
- 約12年販売されたモデルの口コミを参考にしたい
- 新型より5,000~8,000円以上安く買える
精米したてを手頃な価格で試したいなら、MR-E520Wがおすすめです。新型と同じ1~4合のかくはん式で、家庭精米の基本は十分に味わえます。
生産終了品なので、在庫が減ると値下がりせず、価格が上がる場合があります。新型との差額と販売店の保証を確認してから購入してください。
よくある質問
MR-E522WはMR-E520Wの正式な後継機ですか?
公式発表では、前年モデルからの年次更新とは案内されていません。同じ1~4合・かくはん式・同寸法のため比較しやすい2台ですが、既存4合モデルと新しい4合モデルとして比べるのが正確です。
無洗米を作れますか?
家庭用精米器で白く仕上げても、市販の無洗米と同じ加工にはなりません。精米後の米は、通常どおり洗ってから炊いてください。
玄米を4合入れると、白米も4合できますか?
ぬかや胚芽を取り除くため、仕上がりの重量とかさは減ります。白米に近づけるほど減る量も増えるので、炊飯時は精米後の米を改めて計量してください。
精米後はすぐ炊いたほうがいいですか?
精米したての風味を重視するなら、炊く直前がおすすめです。まとめて精米する場合は密閉容器へ入れ、温度と湿気を避けて早めに食べ切りましょう。
お手入れは毎回必要ですか?
精米後は、ぬかを捨て、米やぬかが触れた部品を取扱説明書に沿って手入れしてください。水洗いした部品は完全に乾かしてから戻します。
電気代は高いですか?
175Wで5分運転する単純計算では、1回約0.45円です。毎日使っても年約165円なので、電気代より購入価格と洗い物の手間を重視して比べましょう。
まとめ|新型は精米したてを「たまの楽しみ」から「毎日の習慣」へ変える
MR-E522WとMR-E520Wは、どちらも1~4合を扱えるコンパクトなかくはん式精米器です。サイズと消費電力は同じで、分づき米、胚芽米、白米みがきを楽しめる点も重なります。
新型の強みは、改良したかくはん棒、上白米、3段階の時間調整、ラストメモリー、フラットボタンです。毎回使う人の設定と手入れを減らし、割れ米を抑える方向へ進化しています。
旧型は、1.4mのコードリールと手頃な価格が魅力です。週に一度まとめて精米するなら、追加機能がなくても困りません。
選び方を最後にまとめます。
家庭用精米器は、米代を必ず安くする機械ではありません。精米する日と分づき具合を自分で決め、炊きたての香りまで楽しむための家電です。
毎日のひと手間を続けやすくしたいなら新型。まず家庭精米を試したいなら型落ち。自宅で何回精米するかを決めてから選べば、買ったまま棚の奥へしまう失敗を避けられます。



