窓の中央はきれいになった。でも、四辺だけ手で拭き直す。
窓拭きロボットを買ったのに仕上げ作業が残るなら、家事を任せた実感は薄れてしまいます。新型と旧型の決定的な差は、5,500Paと10,000Paの数字だけではありません。
選び分けの基準は、窓枠の際に残る汚れと、窓を移るたびに発生する給水をどこまで減らしたいかです。
先に結論をお伝えします。
- 大きな窓が多く、四辺の仕上げ拭きまで減らしたいならWINBOT W2S PRO OMNI
- 掃除する窓が少なく、中央のくもりや手あかを落とせれば十分ならWINBOT W2 OMNI
- 実売価格差が1万5,000円以内なら新型がおすすめ
- 旧型が2万円以上安ければ、価格を優先しても後悔しにくい
新型はTruEdge 2.0、120mLタンク、10,000Paの吸着力を搭載しました。旧型もコードレスで最大110分使え、自動ケーブル収納や落下防止機能を備えています。
買い替えなら、運転時間だけを理由に新型を選ぶ必要はありません。
本記事では、窓の枚数、付け替え回数、窓際の仕上げ、高所での安全な使い方まで比べます。
※本記事のリンクには広告が含まれています。価格や在庫は変動するため、購入前に各販売ページでご確認ください。
新型が効くのは「何分使う家」より「何枚回る家」
窓拭きロボットは、床用ロボット掃除機のように家全体を自動で移動できません。窓が変わるたびに、人が本体を外して次のガラスへ取り付けます。
新型の恩恵は、連続運転時間よりも1回の給水で何枚回れるか、各窓の仕上げ拭きをどこまで減らせるかに表れます。
目安は次のとおりです。
| 家の窓と使い方 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 掃き出し窓が2~4枚 | WINBOT W2 OMNI | 60mLタンクでも足りやすい |
| LDKに大きな連続窓がある | WINBOT W2S PRO OMNI | 最大75㎡まで給水なしで清掃できる |
| 戸建てで窓が8枚以上 | WINBOT W2S PRO OMNI | 給水と窓際の手直しを減らしやすい |
| 年2~3回だけまとめて掃除 | 価格差で判断 | 新型の時短効果と使用頻度を天秤にかける |
| 月1回以上こまめに掃除 | WINBOT W2S PRO OMNI | 1回ごとの差が年間で積み重なる |
「最大110分も動くから、窓が多くても旧型で十分」と考えると、途中給水を見落とします。反対に、窓が2枚しかない家では120mLを持て余しやすく、新型の値段を回収できるほどの時短は生まれません。
WINBOT W2S PRO OMNIとW2 OMNIの違いを比較
新旧の主な違いを一覧にしました。
| 比較項目 | WINBOT W2S PRO OMNI | WINBOT W2 OMNI |
|---|---|---|
| 発売時期 | 2026年8月 | 2024年3月 |
| エッジ清掃 | TruEdge 2.0 | エッジクリーニングモード |
| エッジ用ブラシ | 高密度フェルトブラシ | 非搭載 |
| 散水 | 3方向ノズル、最大90%カバー | 3方向ノズル、70%以上カバー |
| 水タンク | 120mL | 60mL±5mL |
| 給水1回の清掃範囲 | 最大75㎡ | 高速モード約30㎡ |
| 最大吸着力 | 10,000Pa | 5,500Pa |
| 清掃モード | 7種類 | 5種類 |
| 走行 | WIN-SLAM 4.0 | WIN-SLAM 4.0 |
| 最大運転時間 | 110分 | 110分±10% |
| 本体サイズ | 272×272×76mm | 約271×271×77mm |
| 本体重量 | 2.1kg±0.1kg | 約1.6kg |
| ステーション | バッテリー、自動ケーブル収納、操作・収納 | バッテリー、自動ケーブル収納、操作・収納 |
| ステーションの固定 | 5kgの重り、800N超の吸着 | 約5.2kg、800Nの吸着 |
| 動作音 | 66dB | 63dB |
| 発売時価格 | 99,800円 | 99,800円 |
注目したい違いは、エッジ清掃、給水範囲、吸着力、本体重量です。
同じまま残ったのは、最大110分のコードレス運転、WIN-SLAM 4.0、自動ケーブル収納を備えたステーションです。旧型の完成度が高いため、スペック表のすべてが新しくなったわけではありません。
TruEdge 2.0は、窓中央ではなく四辺の手直しを減らす
WINBOT W2S PRO OMNIの目玉は、進化したエッジ清掃技術「TruEdge 2.0」です。
八方向へ放射状に配置した高密度フェルトブラシが、窓枠の際へ届くように動きます。内側と外側の2軸で窓枠を検知し、サイドブラシを上げ下げしながら引っ掛かりを抑える仕組みです。
雨ジミや砂ぼこりは、窓の中央より枠沿いにたまりやすいもの。旧型もエッジモードを備えていますが、専用ブラシで際をこする新型のほうが、ロボットを外したあとの手直しを減らしやすくなっています。
四隅まで完全に任せられるとは限らない
TruEdge 2.0を搭載しても、窓枠の形、パッキンの段差、汚れの固着具合によっては拭き残しが出ます。「隙間なく清掃」というメーカー表現を、どんな窓でも手直し不要と受け取るのは禁物です。
新型を選ぶ目的は、仕上げ拭きをゼロにすると決めることではありません。四辺を何度も往復する手作業を、気になる箇所だけサッと拭く作業へ縮めることです。
窓が2枚なら数分の差でも、戸建ての窓を10枚掃除すれば差が積み重なります。枚数が多い家庭ほど、吸着力よりTruEdge 2.0へお金をかけるメリットがあります。
120mLタンクは2倍、清掃範囲は約30㎡から最大75㎡へ
水タンクは旧型の60mLから、新型では120mLへ増えました。容量は2倍です。
メーカー公表の清掃範囲は、WINBOT W2 OMNIが満水時の高速モードで約30㎡。新型は1回の給水で最大75㎡とされています。
高さ2m、幅1.8mの掃き出し窓を片面3.6㎡とすると、単純計算では旧型が約8面、新型が約20面に相当します。実際の範囲は清掃モード、噴霧量、汚れ具合で変わりますが、一般家庭なら新型は途中給水を意識せず回りやすい容量です。
水の量だけでなく、3方向ノズルの散水カバー率も最大90%へ広がりました。細かなミストで均一な水膜を作るため、タンクを大きくしただけで水を浪費する設計ではありません。
給水より多いのは窓への付け替え
120mLになっても、ロボットが隣の窓へ自動で移るわけではありません。窓8枚なら、取り付けと回収も8回必要です。
窓が小さく区切られた家では、タンクの大きさより本体を持ち替える回数が作業時間を左右します。反対に、床から天井まで続く大判ガラスやワイドな掃き出し窓では、大容量タンクを生かせます。
新型は「窓の数が多い人」だけでなく、「1枚あたりの面積が広い人」に向くモデルです。
10,000Paは安全の余裕を増やすが、落下を保証する数字ではない
最大吸着力は、旧型の5,500Paから新型の10,000Paへ上がりました。約1.8倍です。
新型は自動気圧補正、フローティング式のパッドプレート、重力加速度センサー、0.007秒で端を検知するフォトカプラセンサーも搭載。バッテリー残量が低下しても、約30分はガラスへ吸着した状態を保ちます。
ステーション側には5kgの重りと800Nを超える吸着力があり、最大1,000Nに耐える5.5mの安全ロープを組み合わせます。
高所で使う家電だからこそ、10,000Paを「絶対に落ちない保証」と考えてはいけません。使用前には、次の準備が必要です。
- ステーションを平らで継ぎ目のない床へ置く
- ステーション底面と床のほこりや水分を拭く
- 安全ロープと複合ケーブルを正しく取り付ける
- ガラスのひび、結露、強い油汚れを確認する
- ロボットの真下に人や壊れ物を置かない
- 雨天や強風時の外窓清掃を避ける
WINBOT W2 OMNIも、800Nで固定するステーション、複数センサー、低残量時の吸着維持などを備えています。旧型が危険で、新型だけが安全という比較ではありません。
新型の10,000Paは、吸着の余裕と安定走行を強める進化です。安全装置を省いてよい理由にはなりません。
高層マンションでも「手が届かない外窓」は掃除できない
窓拭きロボットは、高所作業を減らす家電です。ただし、窓へ取り付けて、掃除後に回収するところまでは人が行います。
開閉できないFIX窓の外側や、身を乗り出さなければ本体を置けない場所には使えません。ベランダから安全に手が届くガラスと、そもそも外側へアクセスできないガラスを分けて考えましょう。
マンションでは、共用部にあたる窓やベランダの使用ルールも確認が必要です。落下防止機能があっても、通行人がいる場所の真上で気軽に動かしてよいわけではありません。
「手拭きより身を乗り出さずに済む」は期待できます。「手が届かない窓まで完全自動で掃除できる」とは考えないほうが安全です。
最大110分と自動ケーブル収納は旧型にもある
新型の紹介でコードレス運転やOMNIステーションを見ると、初めて加わった機能に感じるかもしれません。最大110分の運転、自動ケーブル収納、持ち運び用ハンドルは旧型にもあります。
WINBOT W2 OMNIは、1回の充電で高速モード約55㎡、念入りモード約22㎡を掃除できます。窓が少ない家庭なら、運転時間で困る可能性は低いでしょう。
新型へ買い替えても、稼働時間は延びません。旧型をすでに使っていて、中央の清掃結果や給水回数に不満がないなら、買い替えを急がなくて大丈夫です。
一方、窓枠に沿って雑巾がけを続けている、掃除の途中でタンクが空になる、といった不満があるなら新型へ替える効果を感じやすくなります。
新型は約500g重い。取り付けやすさは旧型が上
吸着力が上がった新型は、本体重量も約1.6kgから2.1kgへ増えました。約500gの差があります。
走行中はガラスへ吸着するため、重さを手で支え続けるわけではありません。負担が出るのは、窓への取り付けと回収です。
肩より高い位置へ持ち上げる、窓を替えるたびに片手で支える、といった場面では旧型の軽さが助けになります。腕力に不安がある人は、店頭で2.1kgの本体を持ち上げる動作まで試すのがおすすめです。
新型は水タンクが大きくなり、給水回数は減りました。しかし、本体の付け替え自体がラクになったわけではありません。
窓が小さく枚数が多い家では軽いWINBOT W2 OMNI、大判窓を長く走らせる家ではWINBOT W2S PRO OMNIがおすすめです。
動作音は新型66dB、旧型63dB。静音化目的の買い替えではない
新型は4つの静音技術を採用していますが、公表値は66dBです。旧型の仕様は63dBなので、数値上は新型のほうが3dB大きくなっています。
吸着力が10,000Paへ上がったぶん、無音に近づいたモデルではありません。会話やテレビの音を妨げないか気になるなら、家族がテレビを見る時間を避けて使うほうが確実です。
マンションでは、ガラス越しに屋外へどの程度響くかも窓の厚さや周囲の環境で変わります。早朝や深夜ではなく、日中の使用が無難です。
価格差は約1万円。窓際の手拭きにいくら出すかで決める
新旧とも発売時価格は99,800円でした。旧型は発売から時間がたち、価格比較サイトでは9万円前後まで下がる販売店が見つかります。
新型が99,800円、旧型が約89,800円なら、差は約1万円です。
窓が8~10枚あり、年4回掃除すると仮定します。新型によって1枚あたり四辺の手直しを1分減らせれば、年間で32~40分の短縮です。給水の中断も減るため、数年使う家庭なら1万円差に納得しやすくなります。
窓が2枚で年2回しか使わなければ、短縮できる時間はわずかです。旧型を選び、余った予算を交換用パッドや専用洗浄液へ回したほうが使い続けやすくなります。
価格の判断は、次の線引きがおすすめです。
- 差額1万5,000円以内:窓が多いなら新型
- 差額1万5,000~2万円:TruEdge 2.0が必要かで判断
- 差額2万円超:窓が少ない家庭は旧型
セールやポイント還元で差は変わります。本体価格だけでなく、交換パッドや専用洗浄液を含めた予算も確認してください。
口コミは新型の件数より、旧型で残った手作業を見る
発売直後のWINBOT W2S PRO OMNIは、国内の長期使用レビューがまだ少ない段階です。口コミ件数だけで清掃力や耐久性を断定できません。
新型を検討するときは、旧型や同系統モデルの口コミから窓拭きロボット特有の注意点を拾うと役立ちます。
- 大きなガラスは手作業の負担を減らしやすい
- 小窓が多いと付け替えが面倒になりやすい
- 汚れがひどい窓はパッド交換や複数回清掃が必要
- 枠や角の形によって拭き残しが出る
- 専用洗浄液やパッドの手入れが必要
新型は、エッジ清掃とタンク容量で不満の一部を改善しています。付け替え、パッド洗浄、本体を回収する作業は残るため、完全放置の家電ではありません。
口コミを読むときは「きれいになった」「使いにくい」という評価だけでなく、窓の大きさ、枚数、汚れ、清掃モードまで確認しましょう。同じ製品でも、床から天井まである窓と小さな腰高窓では便利さが変わります。
WINBOT W2S PRO OMNIがおすすめな人
WINBOT W2S PRO OMNIがおすすめなのは、次のような人です。
- 掃き出し窓や大判ガラスが多い
- 窓枠の際に残る雨ジミやほこりが気になる
- 途中給水を減らし、窓掃除を一気に終えたい
- フレームレスガラスや浴室の鏡にも使いたい
- 実売価格差が1万5,000円以内
新型は、中央の汚れを落とす力だけでなく、ロボットを外したあとに人が行う仕上げを減らすモデルです。年末だけでなく、花粉や黄砂が気になる季節にも使うなら、出番が増えるほど差を実感しやすくなります。
WINBOT W2S PRO OMNIの価格と在庫を確認する
WINBOT W2 OMNIがおすすめな人
WINBOT W2 OMNIがおすすめなのは、次のような人です。
- 掃除する窓が2~4枚程度
- 窓の中央に付いたくもりや手あかを落としたい
- 本体の軽さを優先したい
- すでに旧型を使い、給水やエッジ清掃に不満がない
- 新型より2万円以上安く買える
5,500Paの吸着力、最大110分運転、WIN-SLAM 4.0、自動ケーブル収納など、窓掃除を任せる土台はそろっています。型落ちになっても、中央部の清掃を価格を抑えて任せたい家庭には十分です。
床掃除も同じメーカーへまとめたい場合は、「DEEBOT mini 2とDEEBOT miniの違い」も参考になります。窓用のWINBOTと床用のDEEBOTでは役割が異なりますが、アプリやロボット家電をECOVACSでそろえたい人には相性のよい比較です。
よくある質問
WINBOT W2S PRO OMNIとW2 OMNIの一番大きな違いは何ですか?
窓枠の際を専用ブラシで掃除するTruEdge 2.0と、水タンク容量です。
WINBOT W2S PRO OMNIは120mLタンクで最大75㎡、WINBOT W2 OMNIは60mLタンクで高速モード約30㎡を清掃できます。窓が多い家ほど、新型は給水と仕上げ拭きを減らしやすくなります。
10,000Paなら高層マンションでも落下しませんか?
落下しないとは断定できません。10,000Paの吸着力に加え、センサー、ステーション、安全ロープなど複数の対策がありますが、正しく設置する必要があります。
ロボットの下へ人を入れず、雨天や強風時を避け、マンションの管理規約も確認してください。手が届かず本体を安全に付け外しできない外窓には使えません。
コードレスなら安全ロープは不要ですか?
安全ロープは必要です。コードレスは電源コンセントから離れた場所で使える利点であり、落下防止装置を省くための機能ではありません。
使用前に複合ケーブル、安全ロープ、ステーションの固定状態を確認しましょう。
専用洗浄液以外も使えますか?
洗浄性能や故障防止を考えると、ECOVACS純正のWINBOT用洗浄液がおすすめです。家庭用洗剤やアルコールなどを自己判断でタンクへ入れると、噴射口の詰まりや部品の劣化につながるおそれがあります。
使用できる液体は取扱説明書を確認してください。洗浄液を切らした場合の扱いも、機種ごとの案内に従いましょう。
小さい窓でも使えますか?
新型の公表対応サイズは、最小30×40cmから最大8×2.5mです。本体は約27cm四方なので、細く区切られた窓では走行スペースが足りない場合があります。
窓の縦横だけでなく、ハンドル、鍵、装飾、段差が走行を妨げないかも確認してください。
旧型から買い替えるべきですか?
窓枠の際を毎回手で拭いている、60mLタンクでは途中給水が必要、と感じるなら買い替え候補です。
最大110分の運転や自動ケーブル収納を目当てにするなら、旧型にも備わっているため買い替えを急がなくて大丈夫です。
まとめ:窓が増えるほど、120mLよりTruEdge 2.0が効いてくる
WINBOT W2S PRO OMNIとWINBOT W2 OMNIの違いは、吸着力だけではありません。
新型は窓枠の際をこするTruEdge 2.0、120mLタンク、最大75㎡の清掃範囲が強みです。大判窓や8枚以上の窓をまとめて掃除する家庭なら、給水と最後の手直しを減らせます。
旧型は最大110分のコードレス運転、WIN-SLAM 4.0、自動ケーブル収納を引き続き利用できます。本体は約500g軽いため、小さな窓を何度も付け替える家庭にも向いています。
選び方はシンプルです。
- 窓が多い、四辺まで任せたい、差額1万5,000円以内ならWINBOT W2S PRO OMNI
- 窓が少ない、本体の軽さと価格を優先するならWINBOT W2 OMNI
最後に、掃除したい窓の枚数と大きさ、安全に付け外しできる位置かを確認してください。窓拭きロボットの価値は、落とせる汚れの量だけでなく、脚立に上る回数と四辺を拭く時間をどこまで減らせるかで決まります。



