SR325 Classic SeriesとSR325xの違い|価格差2,200円でも新型一択ではない。整った音か、弾ける音か

ヘッドホン

深夜、目の前でボーカルが歌い、スネアが乾いた音で弾ける。

自分には最高の時間でも、隣の部屋には「何の曲か分かる音量」で漏れているかもしれません。

GRADOのSR325は、音を閉じ込めない開放型ヘッドホンです。ロックやジャズを生々しく、勢いよく楽しめる反面、静かなリビング、寝室、オンライン会議には向かない場面があります。

比較するのは、新世代44mm X2ドライバーを搭載したSR325 Classic Seriesと、評価が蓄積したSR325xです。新品価格差は約2,200円。周波数特性やアルミニウムハウジング、Fタイプイヤーパッドは共通ですが、音作り、ケーブル、ヘッドバンドが変わりました。

先に結論をまとめます。

  • 明瞭さ、音の整い、軽く扱いやすいケーブルを求めるならSR325 Classic Series
  • ロックの推進力や、実績あるGRADOらしい熱気を重視するならSR325x
  • 新品価格差が2,200円程度なら、まず新型を試聴するのがおすすめ
  • SR325xが1万円前後安くなれば、型落ちの価格メリットが大きい

意外かもしれませんが、新型がすべての曲で楽しく聞こえるとは限りません。新型は制御性と明瞭さを磨き、旧型は粗さを含んだ勢いで音楽を前へ押し出します。

本記事では、仕様表だけでは見えにくい音の方向性、音漏れ、固定ケーブル、Fパッドの装着感まで整理します。

※記事内のリンクには広告が含まれます。価格や在庫は変動するため、購入前に各販売ページでご確認ください。

購入前に決めるべきは新旧ではなく「鳴らせる部屋があるか」

SR325 Classic SeriesSR325xは、どちらもオープンエアー型です。ハウジングの外側を密閉せず、ドライバーの背面から出る音を外へ逃がします。

開放型ならではの音場の広がりや抜けのよさを楽しめる反面、遮音性は低く、外の音も入ります。音漏れも避けられません。

次の場所で使うなら、購入前に立ち止まりましょう。

  • 家族がテレビを見ているリビング
  • 同室で誰かが寝ている寝室
  • 図書館や自習室
  • 電車、バス、飛行機
  • 会話や生活音を遮りたい仕事部屋

GRADOの魅力は、音をハウジング内へ閉じ込めず、耳の近くでスピーカーを鳴らすような開放感にあります。密閉型のような静けさまで求めると、良さと弱点が同じ場所から出てきます。

1分でできる音漏れの確認方法

試聴店で確認できるなら、普段の音量で曲を流し、ヘッドホンを頭から外して机へ置いてみてください。1mほど離れた場所で、ボーカルの歌詞やスネアの拍が分かるなら、静かな部屋では家族にも聞こえます。

頭へ装着した状態とは漏れ方が異なるため、厳密な測定ではありません。それでも「開放型だから少し漏れる」という曖昧な説明より、生活へ置き換えやすくなります。

音漏れを抑えるために音量を下げすぎると、低域の量感や音楽の勢いに物足りなさを感じる場合があります。自由に音量を決められる自室がないなら、密閉型ヘッドホンも検討しましょう。

SR325 Classic SeriesとSR325xの違いを比較

新旧の主な仕様と、聞き方に関わる差を一覧にしました。

比較項目SR325 Classic SeriesSR325x
世代Classic Seriesxシリーズ
ドライバー44mm X2ダイナミック44mm x世代ダイナミック
周波数特性18Hz~24kHz18Hz~24kHz
感度98dB99.8dB
インピーダンス38Ω38Ω
チャンネルバランス0.05dB0.05dB
ハウジングアルミニウムアルミニウム
イヤーパッドFタイプFタイプ
ケーブルシグネチャーシルバー8芯OFC
ケーブル交換不可・固定式不可・固定式
ヘッドバンドシグネチャーシルバー構造従来構造
音の方向性制御、明瞭さ、まとまり勢い、俊敏さ、熱気
希望小売価格55,000円流通価格を確認

SR325 Classic Seriesは、2026年7月3日に発売された通常モデルの希望小売価格が55,000円です。4pin XLRケーブルを備えた受注生産のバランスモデルは93,500円で、通常モデルとは価格も端子も異なります。

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新型は44mm X2ドライバーへ刷新

SR325 Classic Seriesは、Mylar振動板、銅ボイスコイル、レアアース磁気回路を組み合わせた44mm X2ドライバーを搭載します。

メーカーは、明瞭なアタック、引き締まった低域、前へ出る中域、明快に伸びる高域を狙ったと説明しています。アルミニウムハウジングで不要な共振を抑え、速く制御された音を目指した設計です。

ギターの弦を弾く瞬間、シンバルが消えていく様子、ボーカルの息遣いを整理して追いたい人には、新型が合います。

「X2だから低音も高音も必ず旧型を上回る」とは言い切れません。ドライバーが新しくなっても、好みの音楽で心地よいかは別の話です。

旧型は評価の蓄積とリズムの勢いが強み

SR325xは2021年に登場し、長く評価されてきたモデルです。明るく直接的な中高域、素早い立ち上がり、演奏が前へ飛び出す感覚を好む人から支持されています。

専門媒体による新旧の比較試聴では、新型の明瞭さや落ち着きを認めつつ、旧型のほうがリズムの推進力や楽しさを感じられたとの評価もあります。

ロックのギターリフ、ファンクのベースライン、ジャズのドラムを理屈より先に体で追いたいなら、SR325xが合う可能性があります。

新型は旧型の欠点をすべて消した上位互換ではありません。整った新型と、勢いで押す旧型。約2,200円差なら、値札より音の好みで決めるべきです。

X2ドライバーは「解像度」、SR325xは「前のめりな楽しさ」で選ぶ

音質を優劣だけで並べると、GRADOを選ぶ楽しさが薄れます。

新型と旧型の違いは、写真に例えると分かりやすいでしょう。SR325 Classic Seriesは、輪郭を整え、暗部まで見通しやすくした写真。SR325xは、コントラストを上げ、ライブ会場の熱気を残した写真です。

どちらも同じ楽曲を鳴らしますが、注目する場所が変わります。

ロックは曲によって旧型が刺さる

新型のほうが制御性に優れていても、ロックで欲しいのが整然とした分離とは限りません。

歪んだギターが塊で迫り、ドラムが急かすように前へ進む感覚を求めるなら、SR325xの荒々しさが魅力になります。録音の粗さや高域の刺激まで含めて楽しむ人向けです。

音数の多いプログレッシブロックや、楽器の重なりをほどいて聴きたい曲では、SR325 Classic Seriesの整理された見通しが役立ちます。

ジャズは編成と録音で選ぶ

小編成のジャズで、シンバル、ピアノ、ウッドベースの位置や余韻を追うなら、新型の制御性と明瞭さが合います。

ライブ盤の観客の気配や、ドラムがバンドを押し出す力を楽しみたいなら、旧型の勢いも捨てられません。

「ジャズなら新型」とジャンル名だけで決めず、整ったスタジオ録音を聴くのか、熱気のあるライブ録音を聴くのかで分けましょう。

ボーカルは近さと刺激のバランスを見る

両モデルとも中域が前へ出やすく、ボーカルを近く感じやすいタイプです。

SR325 Classic Seriesは、声の輪郭と伴奏の整理を重視したい人向け。SR325xは、歌い出しの勢いや感情がそのまま飛び込む感覚を求める人向けです。

サ行の刺激やシンバルの鋭さが苦手なら、好きな女性ボーカル曲を試聴に持ち込みましょう。短い試聴でも、普段気になる音域は判断しやすいです。

感度98dBへの変更は「音質が落ちた」という意味ではない

新型の感度は98dB、旧型は99.8dBです。数値だけを見ると、新型の性能が下がったように見えます。

感度は、同じ入力でどれくらいの音量を出せるかを見る目安です。感度の差だけで、解像度、音場、低域の質、音楽の楽しさは決まりません。

SR325 Classic Seriesは38Ωで、極端に鳴らしにくい高インピーダンス機ではありません。ただし、スマホや小型プレーヤーの出力、聴く音量、音源の録音レベルによっては、旧型よりボリュームを上げる場面があります。

購入前に使う機器と組み合わせ、十分な音量が取れるか、音量を上げたときに歪みやノイズが気にならないかを確認してください。感度の1.8dB差を、音質の点数差として受け取らないことが大切です。

シグネチャーシルバーケーブルは軽く柔らかい。それでも固定式

SR325 Classic Seriesはシグネチャーシルバーケーブルを採用し、従来設計より軽量で柔軟になりました。

机へ向かって体を動かしたとき、太いケーブルが肩や耳元を引く感覚を減らしやすい改良です。旧型のケーブルを重い、硬いと感じた人には、新型を選ぶ理由になります。

ただし、新旧ともケーブルは着脱できません。

固定ケーブルは断線時の交換が簡単ではない

着脱式なら、ケーブルが傷んでも利用者が差し替えられます。固定式は、本体側で断線すると修理が必要になる場合があります。

椅子のキャスターで踏まない、机の角で折り曲げない、使わないときは小さくきつく巻かない。長く使うなら、日々の扱いが大切です。

ケーブルを左右のハウジングから出すGRADOの形は、片出しケーブルに慣れた人には煩わしく感じる場合があります。試着時は音だけでなく、首を左右へ動かしたときの当たり方も確認しましょう。

通常モデルとバランスモデルを間違えない

通常のSR325 Classic Seriesは3.5mmシグネチャーシルバーケーブルを採用し、3.5mmから6.3mmへの変換アダプターが付属します。

受注生産のバランスモデルは4pin XLRケーブル仕様です。価格は93,500円で、通常モデルより38,500円高くなります。

バランス接続を使う予定がない人は通常モデルがおすすめです。アンプ側に4pin XLR出力があるか、変換アダプターを含めた使い方まで確認してから選びましょう。

Fタイプイヤーパッドは音作りの一部。耳への当たりも強い

新旧ともFタイプのイヤーパッドを使います。平たいフォームパッドが耳へ触れるオンイヤー寄りの装着です。

耳をすっぽり囲む厚いパッドとは感触が異なります。フォームの表面を粗く感じる、耳が押される、長時間で痛くなるといった評価もあります。

音が好みでも、30分で耳が痛くなるなら出番は減ります。

眼鏡をかけた状態で30分試したい

装着感は、頭の幅、耳の形、眼鏡のつるで変わります。店頭では数分で外さず、可能なら20~30分試してください。

確認したいのは次の点です。

  • 耳の外周が痛くならないか
  • 眼鏡のつるを強く押さないか
  • 頭頂部へヘッドバンドが食い込まないか
  • 下を向いたときにずれないか
  • ケーブルの重さでハウジングが引かれないか

新型はシグネチャーシルバーのヘッドバンド構造を採用し、本革ストラップと内部のスプリングバンドで側圧を調整しやすくしています。ケーブルも軽量・柔軟になったため、旧型より装着時の負担を抑える方向です。

装着感の改良を期待して通販だけで決めるより、Fパッドが耳に合うかを先に確認するほうが失敗を避けられます。

パッド交換は音も変える

GRADOのイヤーパッドは、単なるクッションではなく音作りにも関わります。形状や厚みが変わると、耳とドライバーの距離、低域の量感、高域の聞こえ方が変わります。

装着感を改善するために別形状のパッドへ替えると、購入時に気に入った音まで変わる場合があります。交換パッドのレビューは、快適さと音の変化を分けて読みましょう。

約2,200円差なら新型、1万円差なら試聴で旧型を再評価

新品価格差が約2,200円なら、SR325 Classic Seriesがおすすめです。

新世代X2ドライバー、柔軟で軽いシグネチャーシルバーケーブル、改良されたヘッドバンドを、わずかな上乗せで選べます。今後の新品在庫や保証を考えても、新型を買いやすい条件です。

ただし、SR325xが1万円前後安くなったら結論は変わります。

旧型には長年の評価があり、勢いのある音を好む人には新型より合う可能性があります。安くなった分をヘッドホンアンプ、交換パッド、音源へ回す選択もできます。

実売価格差おすすめ
5,000円未満SR325 Classic Series
5,000~10,000円必ず試聴して音の好みで決める
SR325xが1万円以上安い旧型を有力候補にする
中古だけが安いパッド、ケーブル、保証を確認

価格差の基準は絶対ではありません。旧型の音へ明確に惹かれるなら、2,200円差でもSR325xを選ぶのが正解です。

中古SR325xは、パッドよりケーブルを先に見る

SR325xは型落ちになり、新品在庫の減少とともに中古品が増える可能性があります。

中古で交換しやすいのはイヤーパッドです。フォームがつぶれていても、純正パッドへ交換できます。

先に確認したいのは固定ケーブルです。

  • 根元を動かすと片側の音が途切れないか
  • 被覆に硬化、裂け、ねじれがないか
  • プラグへ曲がりや接触不良がないか
  • ハウジングの回転でケーブルがねじれていないか
  • 左右の音量差や異音がないか

アルミニウムハウジングの傷は見た目の問題で済む場合がありますが、ケーブル断線やドライバー不良は修理費へつながります。

中古価格が新品新型より数千円安いだけなら、保証付きのSR325 Classic Seriesがおすすめです。中古のSR325xは、試聴でき、状態を説明できる専門店から選びましょう。

SR325 Classic Seriesがおすすめな人

SR325 Classic Seriesは、次の人におすすめです。

  • 新品価格差が約2,200円のまま
  • 音の明瞭さ、分離、制御性を重視する
  • ジャズの小編成やボーカルの細部を追いたい
  • 旧型の太く硬いケーブルが気になっていた
  • 装着感の改良や新しい保証付きモデルを優先する

整った見通しと、扱いやすくなったケーブルを重視するならSR325 Classic Seriesがおすすめです。

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SR325xがおすすめな人

SR325xは、次の人におすすめです。

  • ロックやファンクの勢いを最優先する
  • 評価が蓄積した音を選びたい
  • 新型より1万円前後安く買える
  • 新旧を試聴し、旧型のほうが楽しいと感じた
  • ケーブルやパッドの状態がよい在庫を見つけた

新型より音が整っているかではなく、曲へ体が反応するかを重視するならSR325xがおすすめです。

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よくある質問

SR325 Classic SeriesとSR325xはどちらが高音質ですか?

一概には決められません。SR325 Classic Seriesは明瞭さ、制御性、音のまとまりを重視した方向です。SR325xはリズムの勢いと直接的な楽しさに魅力があります。

解像感を重視するなら新型、ロックの推進力を重視するなら旧型がおすすめです。

X2ドライバーはSR325xより低音が増えますか?

メーカーは引き締まった低域と制御性を特徴に挙げています。ただし、低音の量が必ず大幅に増えるとは限りません。

量感、沈み込み、アタックのどれを低音の良さと感じるかでも評価が変わります。普段聴くベースやバスドラムの曲で試聴してください。

感度が99.8dBから98dBへ下がったのは改悪ですか?

感度は同じ入力に対する音量の目安で、音質の良し悪しを直接表す数値ではありません。

SR325 Classic Seriesでは、SR325xよりボリューム位置を上げる場合があります。使用するスマホ、プレーヤー、ヘッドホンアンプで十分な音量を取れるか確認しましょう。

スマートフォンへ直接つないで使えますか?

通常モデルは3.5mmプラグで、インピーダンスは38Ωです。3.5mm端子のある機器には直接つなげます。

USB Type-CやLightningしかないスマホでは、対応する変換アダプターやDACが必要です。変換機器の出力と相性によって音量やノイズが変わります。

ケーブルは交換できますか?

SR325 Classic SeriesSR325xは固定式です。利用者がケーブルだけを簡単に差し替える構造ではありません。

断線時は修理が必要になる場合があるため、キャスターで踏む、強く折る、小さく巻く使い方は避けましょう。

音漏れはどのくらいありますか?

開放型なので、静かな部屋では再生中の曲が周囲へ聞こえます。音量、曲、周囲の静かさで変わりますが、同室で寝ている人がいる環境には向きません。

外の音も入りやすいため、電車やカフェより、自宅の一人で使える部屋がおすすめです。

長時間使っても耳は痛くなりませんか?

Fタイプイヤーパッドが耳へ直接触れるため、耳の形や側圧によっては痛みや蒸れを感じます。

可能なら眼鏡をかけた状態で20~30分試着してください。別のパッドへ交換すると装着感だけでなく音も変わる点に注意が必要です。

まとめ|2,200円なら新型。ただしロックの熱気はSR325xも試聴したい

SR325 Classic Seriesは、新世代44mm X2ドライバー、シグネチャーシルバーケーブル、改良されたヘッドバンドを採用しました。SR325xは、評価の蓄積と、リズムを前へ押し出す勢いが魅力です。

周波数特性18Hz~24kHz、38Ω、アルミニウムハウジング、Fタイプイヤーパッドは共通しています。新旧で変わったのは、数字の範囲より音の整え方と扱いやすさです。

ただし、購入前に最も確認したいのは音質ではなく、開放型を鳴らせる部屋があるかです。音漏れと遮音性の低さを受け入れられなければ、どちらを選んでも使う時間が減ります。

一人で音楽へ没頭できる場所があり、整った音を長く楽しみたいならSR325 Classic Seriesがおすすめです。ロックのギターとドラムに体を揺らしたいなら、在庫があるうちにSR325xも聴き比べてください。

SR325 Classic SeriesSR325xの販売価格を確認し、値札を見る前に同じ3曲で試聴する。その順番なら、約2,200円差より大きい「音の好み」を取りこぼさずに済みます。

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