Amazonは2026年9月30日、新しい「Fire TV Stick 4K(第3世代)」を発売しました。価格は11,980円(税込、発売日時点のAmazon.co.jpでの販売価格)です。2026年4月に登場したFire TV Stick HDと同じ細身の本体と、テレビのUSB端子から電源を取れる設計はそのままに、出力を4Kに引き上げたモデルです。
ややこしいのが、これまで「Fire TV Stick 4K」として売られていたモデル(第2世代)が、いまは「Fire TV Stick 4K Plus」という名前で販売されていることです。Amazon.co.jpの4K Plusの商品ページには「Fire TV Stick 4KとFire TV Stick 4K Plusは、製品名とパッケージが変更になった同一の製品です。機能面での違いはありません」と書かれています。
つまり、新しい4Kと4K Plusは、名前は似ていても中身は別物です。この記事では、Amazonの発表と両モデルの商品ページの仕様をもとに、どこが違い、どちらを選ぶべきかを整理します。

新しいほうが「4K」で、前の4Kが「4K Plus」?名前だけ見ると、Plusのほうが上位に見えるね。

そうなんだ。映像と音の規格はPlusのほうが上で、新しい4Kはテレビから給電できる手軽さと新しいリモコンが強みなんだよ。順番に見ていこう。
4K(第3世代)と4K Plusの違いを一覧で
Amazon.co.jpの両モデルの商品ページに載っている仕様から、違いのある項目を中心にまとめます。
| 項目 | 4K(第3世代) | 4K Plus(旧4K 第2世代) |
|---|---|---|
| 映像 | HDR10、HDR10+、HLG | Dolby Vision、HDR10、HDR10+、HLG |
| 音声 | Dolby Encoded オーディオのHDMIパススルー(AC-3、E-AC-3、E-AC3_JOC) | Dolby Atmos、7.1サラウンド対応 |
| 電源 | USB-C(テレビのUSB端子から給電、電源アダプターなし) | Micro USB(電源アダプター付属) |
| プロセッサ | クアッドコア 1.7GHz | クアッドコア 1.7GHz(GPU 650MHz) |
| ストレージ | 8GB | 8GB |
| Wi-Fi | Wi-Fi 6 デュアルバンド | Wi-Fi 6 デュアルバンド |
| Bluetooth | 5.3 + LE | 5.2 + LE |
| リモコン | 新しいFire TVリモコン(カスタムボタン付き) | Alexa対応音声認識リモコン |
| Alexaホームシアター | 非対応 | 対応 |
| スマートホームカメラのPinP表示 | 非対応 | 対応 |
| アンビエントディスプレイ | 対応 | 非対応 |
| クラウドゲーム | Xbox | Xbox、NVIDIA GeForce NOW |
| サイズ・重さ | 91.5×21.1×14.5mm、39.4g | 99×30×14mm、43.5g(HDMI端子含まず) |
映像と音の規格、Alexaホームシアター、クラウドゲームの対応は4K Plusが上回ります。一方、テレビから給電できること、新しいリモコン、細くて軽い本体、アンビエントディスプレイは新しい4Kの強みです。
映像と音の違い
Dolby Visionに対応するのは4K Plus
どちらも最大2160p・60fpsの4K出力に対応し、HDR10、HDR10+、HLGで再生できます。違いはDolby Visionです。4K PlusはDolby Visionに対応し、新しい4Kは対応していません。Dolby Vision対応のテレビを持っていて、配信サービスのDolby Vision作品を楽しみたいなら、4K Plusを選ぶ必要があります。
テレビがDolby Visionに対応していない場合は、この差は気になりません。HDR10+やHLGの作品は、どちらでも同じように再生できます。
Dolby Atmosの扱いも違う
4K PlusはDolby Atmosのオーディオに対応しています。新しい4KはDolby形式の音声をHDMIでそのまま送るパススルーに対応する、という表記です。サウンドバーやAVアンプで立体音響を楽しんでいる人は、手持ちの機器との組み合わせを考えて、4K Plusを優先すると安心です。

うちのテレビ、Dolby Visionに対応してるかどうか覚えてないなあ。

テレビの取扱説明書やメーカーの製品ページで調べられるよ。対応していなければ、映像の差は気にしなくて大丈夫だね。
電源とOSの違い
新しい4Kはテレビから給電できる
新しい4Kの最大の特徴は、テレビのUSBポートから電源を取れることです。電源アダプターは付属せず、テレビにつなぐための短いUSB-Cケーブル(0.4m)が同梱されます。テレビの裏のコンセントに空きがない家や、旅行先のホテルのテレビにつないで使いたい人には便利です。
ただし、テレビ側のUSBの電力が足りないこともあります。Amazonは、電力不足の通知が出たり電源が入らなかったりした場合は、テレビのほかのUSBポートにつなぐよう案内しています。それでも足りないときは、USB電源アダプターを別に用意することになります。4K Plusは、電源アダプターとHDMI延長ケーブルが付属します。
つなぎ方の違い
新しい4Kは、本体をテレビのHDMI端子に挿し、付属のUSB-CケーブルでテレビのUSBポートとつなげば準備完了です。4K Plusは、HDMI端子に挿したあと、付属の電源アダプターをコンセントにつなぎます。どちらも最後にリモコンをペアリングし、Wi-Fiにつないでアカウントを設定すれば使い始められます。
- 本体をテレビのHDMI端子に挿す(狭い場所は延長ケーブルを使う)
- 新しい4KはテレビのUSBポート、4K Plusは電源アダプターで給電する
- テレビの入力を切り替え、リモコンをペアリングする
- Wi-Fiに接続し、Amazonアカウントでログインする
OSはVega OSとFire OS
GAZLOGの報道によると、新しい4KはAmazonが開発したVega OSを搭載し、4K PlusはAndroidをもとにしたFire OSのままです。Vega OSではAndroidアプリ(APK)を入れられず、アプリはAmazonのアプリストアからだけ入手できるとされています。TVerやU-NEXT、ABEMAなどの主要な動画アプリは、どちらでも使えます。
NVIDIA GeForce NOWでPCゲームを遊びたい人や、アプリストアにないアプリを使いたい人は、4K Plusを選ぶほうが安心です。動画配信を見るのが中心なら、OSの違いを意識する場面は多くありません。
リモコンと本体の違い
付属するのはカスタムボタン付きの新型
新しい4Kには、デザインを一新した「Fire TVリモコン」が付属します。表側を平らに、裏側をゆるやかに膨らませた形で手になじみやすく、ホームボタンはオレンジ色のドーム型になりました。上位の「Alexa対応音声認識リモコンPro」にあったカスタムボタンも加わり、好みのアプリをワンプッシュで起動できます。
4K Plusには、Alexa対応音声認識リモコンが付属します。どちらのリモコンも、テレビやサウンドバーなどIR対応機器の電源や音量を操作できます。新しいリモコンは単体でも販売され、4K Plusでも使えます。詳しくはかでくらの新Fire TVリモコンの仕様レビューで紹介しています。
細く軽くなった本体
新しい4Kの本体は91.5×21.1×14.5mm、39.4gです。4K Plusの99×30×14mm、43.5gと比べると、幅が細く、テレビのHDMI端子の周りにほかのケーブルがあっても挿しやすくなりました。HDMI延長ケーブルは別売りです。
Alexaの連携機能
4K Plusは、対応するEchoデバイスと組み合わせるAlexaホームシアターや、視聴中にRingなどのスマートホームカメラの映像をピクチャーインピクチャーで表示する機能に対応します。新しい4Kはどちらも非対応です。代わりに、テレビに絵画や写真を表示するアンビエントディスプレイに対応しています。
Fire TV Stickのよくある質問
4K Selectとはどう違う?
GAZLOGによると、4K Selectも新しい4Kと同じVega OSを搭載し、CPUとストレージは同じです。新しい4KはWi-FiがWi-Fi 5からWi-Fi 6になり、電源アダプターが必要だった太めの本体が細くなりました。対応するHDRの規格は同じなので、4K Selectから買い替えても画質は変わらないとされています。
4K Maxとはどう違う?
Amazon.co.jpの比較表では、4K Maxは2.0GHzのクアッドコアプロセッサ、16GBのストレージ、Wi-Fi 6Eに対応し、Dolby VisionとDolby Atmosにも対応する上位モデルです。アプリをたくさん入れる人や、Wi-Fi 6E対応のルーターを持っている人は、4K Maxも候補になります。
新しいリモコンにはPlusもある?
あります。Amazonは、バックライト付きのボタンとアルミニウムの筐体、「リモコンを探す」機能を備えた「Fire TVリモコンPlus」を2027年に発売する予定と発表しています。価格などの詳細は後日案内されるとのことです。
Wi-Fi 6のルーターは必要?
必須ではありません。どちらもWi-Fi 6に対応していますが、Wi-Fi 6以外のルーターでも使えます。Wi-Fi 6の効果を得るには、Wi-Fi 6対応のルーターが必要です。家族が同時に動画やゲームで回線を使う家では、ルーターごと見直すと再生が安定しやすくなります。
4K(第3世代)と4K Plusがおすすめな人
手軽さと配線を優先する人
- テレビの裏に電源アダプターを置きたくない人
- 旅行や帰省先のテレビにも挿して使いたい人
- カスタムボタン付きの新しいリモコンを使いたい人
- 見るのは主要な動画配信アプリで、Dolby Visionのテレビは持っていない人
映像と音の規格を優先する人
- Dolby Vision対応のテレビで、配信作品を高画質で見たい人
- サウンドバーやEchoでDolby Atmosやホームシアターを楽しみたい人
- GeForce NOWでゲームを遊びたい人
- Androidベースのアプリの使い勝手を変えたくない人
かでくらの見立てでは、テレビの対応規格で決めるのがいちばんの近道です。Dolby Vision対応のテレビならほぼ迷わず4K Plus、そうでなければ、配線がすっきりして新しいリモコンも付く4K(第3世代)が扱いやすい選択です。ファイヤースティックそのものが必要かどうかで迷っている人は、ファイヤースティックで後悔する理由をまとめた記事も参考にしてください。
買う前に知っておきたいこと
価格はほぼ同じ
新しい4Kの価格は11,980円(税込)です。GAZLOGによると、4K Plusは2026年8月下旬に12,980円へ値上げされています。通常の価格差は1,000円ほどなので、値段よりも機能の違いで選ぶのが現実的です。セールの時期には価格が大きく動くので、購入前に両方の価格を見比べましょう。
ソフトウェアのアップデート
Amazon.co.jpの旧Fire TV Stick 4K(第2世代)の商品ページでは、Amazonのサイトで新品として販売された最後の日から少なくとも4年後まで、ソフトウェアのセキュリティアップデートを受けられると案内されています。4K Plusと新しい4Kの商品ページでは、セキュリティアップデートの詳細をAmazonのヘルプページで案内しています。長く使うつもりなら、購入前に一度目を通しておくと安心です。
4Kで見るにはテレビとケーブルも必要
4K画質で見るには、4K対応のテレビと4Kのコンテンツが必要です。テレビのHDMI端子がHDCP 2.2に対応していることも条件です。フルHDのテレビで使うなら、4Kモデルにこだわらずに選ぶ考え方もあります。
4K(第3世代)と4K Plusのまとめ|テレビの規格と配線で選ぶ
Fire TV Stick 4K(第3世代)は、テレビから給電できる細身の本体と、カスタムボタン付きの新しいリモコンが魅力のスタンダードモデルです。4K Plusは、従来のFire TV Stick 4Kが名前を変えたモデルで、Dolby VisionとDolby Atmos、Alexaホームシアター、GeForce NOWに対応します。Dolby Vision対応のテレビやサウンドバーを持っているなら4K Plus、配線をすっきりさせて手軽に使いたいなら4K(第3世代)を選ぶと、満足しやすくなります。

名前より、テレビの対応規格を先に調べるのが大事なんだね。

そのとおり。Dolby Visionに対応したテレビかどうかを見るだけで、ほとんど答えが出るよ。




