TM-D750とTM-D710Gの違いを比較!D-STARのために約15万円で買い替えるべき?

アマチュア無線機

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TM-D710GでAPRSを運用できているなら、送受信できるだけでは買い替える理由になりません。約15万円を出す決め手は、D-STARという機能名でもなく、無線LANという新しさでもなく、今の運用で諦めていることを何個減らせるかです。

TM-D750は、TM-D710Gで評価されてきたAPRSを受け継ぎながら、D-STAR、2.4GHz・5GHz無線LAN、Bluetooth、3.45型カラー液晶を加えた144/430MHzデジタルデュアルバンダーです。

結論からいうと、APRSを続けながらD-STARのダイレクトモードやKISS TNCの無線接続まで1台で使いたい人にはTM-D750がおすすめです。 FMとAPRSで不満がなく、800MHz帯以上の広帯域受信も使う人は、TM-D710Gを継続したほうが出費も運用変更も抑えられます。

本記事では両機を便宜上「新旧」と呼びますが、TM-D750は単純な年次更新ではありません。TM-D710Gは生産完了品で、KENWOODもAPRS技術を継承した新製品と説明しています。端子や設定まで完全互換の正式な後継機と断定せず、買い替え先として比較します。

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商品情報取得:2026/09/21 09:40〜2026/09/21 11:41

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最初に確認したいのはD-STARを実際に使うか

TM-D750TM-D710Gの差は多いものの、購入判断は次の順番で考えると迷いません。

  1. D-STARで交信したい相手やレピーターがあるか
  2. 自宅や移動先のインターネット経由でD-STARを使いたいか
  3. PCとKISS TNCをUSBまたはBluetoothでつなぎたいか
  4. カラー画面や音声案内が今の操作を楽にするか
  5. 大きくなったパネルと本体を設置できるか
  6. 800~1300MHz帯の受信を手放してもよいか

D-STARに興味があるだけで、交信相手、レピーター、リフレクターを使う予定が決まっていないなら、買い替え後もFMとAPRSしか使わない可能性があります。まず自宅周辺や移動先の運用環境を調べましょう。

反対に、APRS用とD-STAR用の2台を車載しており、アンテナ、電源、操作部が増えている人には、1台へまとめられる利点があります。約15万円は新しい表示へ払う金額ではなく、別系統だったデータ通信とデジタル音声を統合する費用と考えると判断しやすくなります。

TM-D750とTM-D710Gの違いを比較表で確認

TM-D750の公式仕様TM-D710Gの公式仕様を基に、買い替えへ影響する項目を整理しました。本記事は20WモデルのTM-D750TM-D710Gを中心に比較しています。

項目TM-D750TM-D710G
位置づけ現行デジタルデュアルバンダー生産完了のFMデュアルバンダー
送信出力20W・10W・5W20W・約10W・約2W
必要な資格4級アマチュア無線技士以上4級アマチュア無線技士以上
APRS対応対応
D-STAR対応非対応
KISSモードTNC内蔵、USB・Bluetooth接続内蔵、シリアル接続
無線LAN2.4GHz・5GHz非対応
BluetoothVer.5.0、HSP・SPP非対応
画面3.45型TFTカラー、320×240モノクロ系表示
ボイスガイダンス900フレーズ超、英語新型相当の機能なし
本体スピーカーパネル部3W2W以上
メモリー1,000ch1,000ch
DATA端子6-pin miniDIN6-pin miniDIN
本体部サイズ140×43×180mm140×43×142mm
パネル部サイズ183.3×93×36.8mm155×70×38mm
本体部重量約1,310g約1,200g
パネル部重量約370g約300g
受信範囲の特徴最大524MHzBand Bで800~1300MHzも受信可能※
新品価格148,500円生産完了、在庫・中古相場次第

※一部周波数を除きます。

目立つ進化はD-STARとネットワーク機能ですが、寸法と受信範囲はTM-D710Gが有利な部分もあります。新型が旧型の全用途をそのまま置き換えるわけではありません。

D-STARと無線接続を日常的に使うならTM-D750、FM・APRS中心で広帯域受信も残したいならTM-D710Gを継続するのがおすすめです。

APRSは捨てずに、PCとのつなぎ方を広げられる

買い替えで安心できるのは、TM-D750がD-STAR専用機になったわけではない点です。GPSによる位置情報共有、メッセージ交換、Smart Beaconing、スタンドアローンデジピーター、IGate運用など、本格的なAPRS機能を備えています。TM-D710Gにも内蔵TNCとKISSモードがあるため、KISS対応そのものが新機能ではありません。

KISSモードTNCをUSBとBluetoothで使える

TM-D750はAPRS用KISSモードTNCを内蔵し、USBまたはBluetoothでPCへ接続できます。1200・9600bpsのパケット通信に対応するため、シリアル接続が中心だったTM-D710Gより、PCを使ったAPRSやIGateの配線を減らせる可能性があります。

BluetoothはHSPとSPPに対応します。HSPはヘッドセット、SPPはシリアル通信向けのプロファイルです。一般的なBluetoothイヤホンなら何でも音声運用できる、スマートフォン用アプリがすべて使える、という意味ではありません。接続機器とアプリの対応を確認してください。

APRS局の周波数情報からFM・D-STARへ移りやすい

QSY機能は、受信したAPRSビーコンに含まれる周波数情報やD-STARレピーター情報を利用し、音声チャンネルを設定します。位置情報を眺めるだけでなく、見つけた局との音声交信へ移る流れを短くできます。

3.45型カラー液晶では、パケットの中継経路、相手局の方角・距離・進行方向・速度、気象局情報を色分けして確認できます。TM-D710Gの表示へ慣れている人ほど、情報量の差を感じやすい部分です。

ただし、走行中に細かな画面を追うのは危険です。表示の豊富さは停車中の確認や固定運用で生かし、運転中は音声と必要最小限の操作に絞りましょう。

D-STARは「レピーターが近くにない」を無線LANで補える

TM-D750TM-D710Gから最も大きく変わった点は、D-STAR対応です。シンプレックス、レピーター、ゲートウェイ通信に加え、インターネットを使うダイレクトモードにも対応します。

2.4GHz・5GHzのダイレクトモード

内蔵無線LANでインターネットへ接続すると、近くにD-STARレピーターや外付けホットスポットがなくても、対応するレピーターやリフレクターへつなげます。自宅のWi-Fiやスマートフォンのテザリングを使える場所なら、RFの到達範囲だけに縛られない運用が可能です。

通信料と回線品質は別に必要です。山間部や移動中などスマートフォンの圏外では、無線LANを搭載していてもインターネット経由の運用はできません。テザリングの自動接続やデータ使用量も、契約中の回線で確認しましょう。

無線LANがない場所ではUSB・Bluetooth接続も選べる

Windows PCまたはAndroid端末とUSB・Bluetoothで接続し、対応アプリを介してレピーターやリフレクターへつなぐターミナルモードも用意されています。

新型の価値は、常にインターネットへつながることではありません。自宅では無線LAN、移動先ではAndroid端末、通常はRFと、場所に合わせて入口を変えられる点にあります。

D-STARを初めて使う場合、無線機を買うだけで全機能が自動的に開通するわけではありません。コールサイン登録、ネットワーク設定、接続先の選択など、利用するサービスの手順を確認する必要があります。

カラー液晶は見やすいが、車内では設置面積が増える

TM-D750の操作パネルは幅183.3mm、高さ93mm。TM-D710Gは幅155mm、高さ70mmです。新型は幅が約28mm、高さが23mm増え、重量も約70g増えました。

カラー表示でAPRSやウォーターフォールを見やすくなる反面、ダッシュボード、センターコンソール、オーバーヘッドへ付けている人は設置場所を測り直す必要があります。高さが増えるため、前方視界、エアバッグの展開範囲、車両スイッチへの干渉も確認してください。

本体部は奥行きが38mm増えている

本体部の幅と高さは両機とも140×43mmですが、突起物を除く奥行きはTM-D750が180mm、TM-D710Gが142mmです。新型は38mm深く、重量も約110g増えています。

シート下や荷室の狭い隙間へ本体を固定している場合、既存ブラケット位置へそのまま収まるとは限りません。アンテナ・電源・パネルケーブルの曲げ余裕を含め、奥側に空間があるか測りましょう。

900フレーズ超の音声案内は英語

周波数、メモリーチャンネル、設定状態などを読み上げるボイスガイダンスは、画面を凝視せず状態を確認する助けになります。読み上げ速度も4段階から選べます。

ただし、ガイダンス言語は英語のみです。日本語音声でメニューを案内する機能だと思って選ぶと期待が外れます。英語のフォネティックコードや読み上げに慣れている人向けの補助機能です。

TM-D710Gで受信していた800MHz帯以上は引き継げない

TM-D710GはBand Bで、一部を除く800~1300MHzを受信できます。TM-D750の公称受信範囲はBand Bでも108~524MHzです。

アマチュア無線の144・430MHz帯やAPRSだけを使うなら困りにくい差です。広帯域受信機として800MHz帯以上も利用している人は、買い替えにより聴けなくなる範囲があります。

旧機を売却する前に、メモリーチャンネルと受信履歴を確認してください。高い周波数帯を日常的に使っているなら、TM-D710Gを受信用に残す、別の受信機を用意する、新旧2台を併用するといった判断が必要です。

「デジタル対応になったから受信範囲も広がった」とは限りません。D-STARの追加と広帯域受信の縮小は、別々の軸で比べましょう。

6-pin miniDIN DATA端子が同じでも周辺機器の互換は未確認

KENWOODはTM-D750について、TM-D710シリーズと同じ6-pin miniDINコネクターのDATA端子を搭載すると案内しています。既存ユーザーには期待できる仕様ですが、コネクターの形が同じだけで、すべてのケーブルや周辺機器がそのまま動くとは断定できません。

確認したいのは、次の内容です。

  • ピン配列と信号レベル
  • 対応する通信速度
  • 接続先機器の対応機種一覧
  • 旧ケーブルの劣化や断線
  • GPS・気象観測装置・外部TNC側の設定
  • メーカー保証の対象になる接続方法

外部GPS端子にはAPRS用気象観測装置も接続できます。既存設備を移行する場合は、機器名とケーブル型式を控え、KENWOODまたは機器メーカーへ確認してください。

メモリー設定は自動移行できると決めつけない

TM-D750用のメモリーコントロールプログラムはMCP-D750です。Windows PCでメモリーチャンネルやメニューを管理でき、USB、Bluetooth、microSDカードを使った更新にも対応します。

TM-D710Gの設定ファイルを直接読み込み、全項目を変換できるかは公式ページだけでは確認できません。1,000チャンネルという数が同じでも、D-STARや新しいメニューが増え、内部の項目は異なります。

買い替え前に旧機の周波数、トーン、メモリー名、APRS設定を一覧へ書き出しましょう。移行ツールの対応状況を確認できるまで、旧機の初期化や売却は待つのがおすすめです。

20WのTM-D750と50WのTM-D750Sを間違えない

国内向けには、20WのTM-D750と50WのTM-D750Sがあります。公式価格はいずれも148,500円です。

型式最大出力必要な資格の目安向いている運用
TM-D75020W4級アマチュア無線技士以上20W運用、旧TM-D710Gからの置き換え
TM-D750S50W3級アマチュア無線技士以上50Wを生かせる免許・設備がある

同じ価格なら50Wモデルがお得とは限りません。無線従事者資格と無線局免許の範囲を超えて運用はできず、電源設備や送信時電流も考える必要があります。

現在TM-D710Gを20Wで使い、4級資格のまま交換したいならTM-D750がおすすめです。50W運用を予定しているなら、資格、局免許、電源、アンテナ設備を含めてTM-D750Sを検討してください。

約15万円は「D-STAR機を追加する費用」と比較する

TM-D750の公式価格は148,500円です。TM-D710Gをすでに所有している人にとって、同じ20WのFM通信を続けるだけなら高い買い物になります。

価格を判断するときは、新旧の本体価格ではなく、現在のシステム全体で比べます。

TM-D750へ集約する場合

  • APRSとD-STARを1台で扱える
  • 操作パネル、電源、スピーカーをまとめられる
  • 無線LANとBluetoothを内蔵する
  • microSD、USB Type-C、カラー表示を使える
  • 新しい本体の設置と設定移行が必要

TM-D710Gを残してD-STAR機を追加する場合

  • 慣れたAPRS環境を変えずに済む
  • 広帯域受信を残せる
  • 無線機、操作部、配線、アンテナ切り替えが増える
  • 2台分の電源容量と設置場所が必要
  • 中古機であるTM-D710Gの保守も続く

車内やシャックに2台置く余裕があるなら、役割分担も合理的です。スペースが足りず、操作と配線をまとめたいなら、TM-D750への集約が向いています。

TM-D750の口コミで確認したいポイント

TM-D750は新しいモデルなので、長期使用の口コミはまだ多くありません。発売直後の「届いた」「画面がきれい」だけでは、15万円の買い替え判断には足りません。

今後の口コミでは、次の項目を確認しましょう。

  • APRSのデコード率と混雑時の挙動
  • KISS TNCとPCソフトの接続安定性
  • D-STARダイレクトモードの再接続
  • スマートフォンのテザリングとの相性
  • Bluetoothヘッドセットの音声遅延とPTT運用
  • 日光下と夜間の画面の見やすさ
  • パネルと本体の発熱
  • 冷却ファンの音
  • 車載時の振動やケーブル抜け
  • MCP-D750での設定管理と旧機からの移行

APRSに詳しい購入者の評価でも、自宅固定と高速道路のモービル運用では条件が違います。アンテナ、電源、地域のデジピーター密度、ファームウェアの版まで書かれた投稿を優先してください。

TM-D750がおすすめな人

TM-D750がおすすめなのは、次のような人です。

  • TM-D710GのAPRS運用を引き継ぎたい
  • D-STARも1台で使いたい
  • レピーターが近くにない場所でダイレクトモードを使いたい
  • PCとKISS TNCをUSBまたはBluetoothでつなぎたい
  • APRS情報をカラー画面で確認したい
  • 2台分の操作部や配線を1台へまとめたい
  • 20Wモデルを4級資格の範囲で運用したい
  • パネルと本体の設置寸法を確保できる

APRSから離れずにD-STARへ運用範囲を広げたい人へ、TM-D750はおすすめです。購入前に、利用するD-STAR接続先と設置場所まで決めておくと、追加機能を眠らせずに済みます。

TM-D710Gを使い続けるのがおすすめな人

TM-D710Gを継続したほうがよいのは、次のような人です。

  • FMとAPRSで必要な運用を完結できている
  • D-STARを使う予定がない
  • 800~1300MHz帯の受信を続けたい
  • 現在の設置場所へ大きなパネルを付けられない
  • 外部機器とケーブルの構成を変えたくない
  • 15万円をアンテナ、電源、測定器へ回したい
  • 新型の長期評価やファームウェア更新を待ちたい

生産完了品なので、新たに中古で買う場合は状態と修理対応の確認が必要です。ただし、すでに安定して動くTM-D710Gを所有し、APRSだけで満足しているなら、買い替えない選択で十分です。

よくある質問

TM-D750はTM-D710Gの正式な後継機ですか?

KENWOODは、TM-D710Gなどで培ったAPRS技術を継承した新型機としてTM-D750を説明しています。ただし、端子、設定ファイル、周辺機器まですべて互換の後継機とは明記していません。買い替え候補として比較し、既存設備の互換性は個別に確認してください。

TM-D750とTM-D750Sの違いは何ですか?

最大送信出力が違います。TM-D750は20Wで4級アマチュア無線技士以上、TM-D750Sは50Wで3級以上が必要です。実際の運用には、従事者資格だけでなく無線局免許の範囲も合わせる必要があります。

TM-D750だけでD-STARのインターネット接続ができますか?

2.4GHz・5GHz無線LANを内蔵し、対応するD-STARダイレクトモードを利用できます。ただし、インターネット回線、無線LANまたはテザリング環境、D-STAR側の登録や設定は別途必要です。

TM-D710GのDATAケーブルは流用できますか?

TM-D750にも同じ形状の6-pin miniDIN DATA端子がありますが、ケーブルや接続機器の動作まで保証する情報ではありません。ピン配列、信号レベル、対応機種を確認してから接続してください。

TM-D710Gのメモリーを移行できますか?

TM-D750はMCP-D750で設定を管理できますが、TM-D710Gの設定ファイルを直接変換できるかは確認が必要です。旧機を手放す前に、周波数、トーン、メモリー名、APRS設定を書き出しておきましょう。

TM-D750で800MHz帯を受信できますか?

公式仕様の受信上限はBand Bでも524MHzです。TM-D710Gが対応した800~1300MHz帯の広帯域受信は引き継がれていません。

無線LANがあれば山間部でもD-STARを使えますか?

インターネットへつながる回線が必要です。スマートフォンが圏外で、利用できるWi-Fiもなければ、インターネット経由のダイレクトモードは使えません。RFでのシンプレックスやレピーター運用とは分けて考えてください。

まとめ:APRSの代替ではなく、D-STARとの統合に15万円を出せるか

TM-D750は、TM-D710GのAPRS運用を捨てず、D-STAR、無線LAN、Bluetooth、KISSモードTNC、カラー表示まで1台へまとめられるデジタルデュアルバンダーです。

買い替えで得られるのは送信出力の増加ではありません。20Wモデル同士を比べると、最大出力は同じです。APRSとD-STARの操作部、ネットワーク接続、PC連携をまとめられる点が新型の強みです。

新型はパネルが幅約28mm・高さ23mm大きく、本体部も38mm深くなりました。TM-D710Gで使えた800~1300MHz帯も受信できません。DATA端子の形状が同じでも、旧ケーブルや設定ファイルの完全互換は確認が必要です。

D-STARで交信したい相手や接続先があり、APRSとの2台運用を1台へまとめたいならTM-D750がおすすめです。FM・APRSで困っておらず、広帯域受信も使うならTM-D710Gを使い続けて十分です。

購入前には20WのTM-D750と50WのTM-D750Sを取り違えず、資格、局免許、電源、アンテナ、車内寸法まで確認してください。本体価格だけでなく、再設置と設定移行にかかる手間まで含めて決めましょう。

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