マル暖プラスとマル暖の違いを比較|「暖房効力1.5倍」でもガス1本の時間は同じ?

暖房器具

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カセットガス1本で約100分。新しいストーブを買っても、燃料の持ちは旧型と変わりません。それでもマル暖プラス(CB-STV-MRD-PLS)を選ぶ理由はあるのでしょうか。

岩谷産業が手を入れたのは、ガスの消費量ではなく熱の伝わり方です。新型は燃焼筒の内側に金属製の筒を追加し、燃焼筒ガード表面の平均温度がメーカー測定で約46℃から約70℃へ上がりました。ただし、「暖房効力約1.5倍」は部屋が1.5倍速く暖まるという意味ではありません。 最大発熱量と暖房の目安は旧マル暖(CB-STV-MRD)とほぼ同じです。

結論から言うと、ストーブの周りで人が暖を取り、価格も近いなら新型がおすすめです。すでに旧型を持ち、室内暖房や湯沸かしに困っていないなら、買い替えは急がなくてかまいません。灯油を置けない家や停電への備えでは、どちらを買うかと同じくらい、換気とカセットガスの備蓄量が大切です。メーカー発表と両機の公式仕様を基に、使う場面から違いを整理します。

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買う前に知りたい結論:旧型より新型が安い日もある

「型落ちなら安いはず」と思って価格を見ると、意外な結果になることがあります。2026年9月27日に確認した価格.comの掲載価格では、新型の最安表示が32,780円。旧型の掲載ページは3万3,000円台でした。掲載店、送料、在庫、決済条件で総額は変わりますが、少なくとも「旧型を選べば必ず節約できる」とは言えません。新型のイワタニ公式通販では34,980円の表示です。

今から1台買うなら、同じ条件の販売店で両機の総額を比べてください。価格差がほとんどない、または新型のほうが安ければ、周囲への放熱を強化し、幅と重量を抑えたマル暖プラスがおすすめです。旧型が明確に安く、主な用途が湯沸かしと短時間の補助暖房ならマル暖で十分です。

一方、すでにマル暖を持っている場合、話は変わります。買い替えても最大発熱量が大幅に増えるわけではなく、ガス1本の運転時間も延びません。購入費を払って解消したい不満が「本体の周囲では暖まりにくい」なら新型を検討できますが、「部屋全体をもっと強く暖めたい」「交換するボンベを減らしたい」なら、新旧どちらも狙いとずれます。

マル暖プラスとマル暖の仕様差は、放熱構造と約300gの軽量化

まず、同じところを含めて見ておきます。新型の数値は岩谷産業の発表と公式通販の仕様、旧型は岩谷産業の製品情報と取扱説明書に基づきます。

比較項目マル暖プラス(CB-STV-MRD-PLS)マル暖(CB-STV-MRD)
放熱構造燃焼筒の内側にステンレス製パンチングメタル筒を追加従来の燃焼筒
燃焼筒ガード表面の平均温度約70℃約46℃
最大発熱量約2.1kW約2.09kW
ガス消費量約152g/時約152g/時
連続燃焼時間イワタニカセットガスで約100分同じく約100分
屋内暖房の目安木造5畳・コンクリート7畳まで木造5畳・コンクリート7畳まで
本体寸法幅326×奥行368×高さ377mm幅343×奥行368×高さ382mm
重量約4.2kg約4.5kg
屋内・屋外両方に対応両方に対応
天板にやかん対応。条件により沸騰まで時間がかかる対応。条件により沸騰まで時間がかかる
安全装置不完全燃焼防止・立消え・転倒時消火・圧力感知同じ4種類

新型は幅が17mm、高さが5mm小さく、約300g軽くなりました。車への積み下ろしや収納で差は出ますが、「大型ストーブが片手サイズになった」といった変化ではありません。奥行きはどちらも368mmです。

発熱量の表記は新型が約2.1kW、旧型が約2.09kW。丸め方を考えると、2.1対2.09を「新型の火力アップ」と評価するのは適切ではありません。変わった中心は燃料から得る熱の量ではなく、ストーブ周囲への放熱のしかたです。

「約1.5倍」を室温や燃費の改善と読み替えない

メーカーは新型の燃焼筒内に、蓄熱性を持つステンレス製のパンチングメタル筒を追加しました。燃焼部と蓄熱部の双方から放熱させる設計です。発表資料の注記では、燃焼筒ガード表面の上・中・下3カ所を測り、平均温度が旧型約46℃、新型約70℃だったとしています。70÷46は約1.52なので、「暖房効力約1.5倍」という訴求につながっています。

ただし、測ったのは燃焼筒ガードの表面温度です。人が座る位置の気温、部屋全体の平均室温、床や壁の温度、体感の暖かさを1.5倍にした実測結果ではありません。使う部屋の断熱性、ストーブまでの距離、屋外の風でも体感は変わります。新型の周りで暖を取りやすくなる可能性はありますが、「木造5畳の旧型が新型なら7畳を暖める」といった解釈はできません。

実際の使い方に置き換えるなら、リビング全体の主暖房より、机や椅子の近く、土間、キャンプ場の開けた場所で人が集まる周囲を暖める方向の改良です。反対に、ストーブを部屋の端へ置いて反対側の家族まで暖めたいなら、温風を送る機種や別の暖房方法も検討してください。旧型の購入者レビューにも、湯沸かしと周囲の暖房の兼用を評価しつつ、ファンがないため暖まり方はゆっくりだと感じた声があります。旧型の感想をそのまま新型の使用結果として扱うことはできません。

ガード表面が熱くなるなら、置き方にも目を向けたい

表面温度の上昇は、周囲で暖を取るうえでは長所になり得ます。同時に、熱い部分へ子どもやペットが触れない配置をいっそう意識したいところです。「ガードがあるから触っても安全」と考えず、製品の取扱説明書に沿って可燃物や人との距離を取ってください。

ストーブの熱を逃がしたくないからと、本体を布、カーテン、テーブルの下へ寄せるのも避けましょう。設置スペースを測るときは本体の幅326mmだけでなく、周囲に安全な空間を確保できるかが先です。安全装置は事故の被害を減らすための備えで、置き方や換気の代わりにはなりません。

燃費は同じ。停電対策なら「本体1台」よりボンベの本数を計算

新旧とも最大火力時のガス消費量は約152g/時、イワタニカセットガス1本での連続燃焼は約100分です。100分は気温20~25℃で、強火のままボンベを使い切ったときのメーカー実測値。寒い場所でも必ず100分使える保証ではありません。新型のメーカー発表ではパワーゴールド使用時は約97分とされています。

防災用に買うなら、暖房器具の価格より「何時間使いたいか」を先に決めてください。強火で計算すると、1日5時間使うだけでボンベ約3本が必要です。3日間なら約9本になります。実際には火力調整や気温で変動しますが、1本で一晩暖房できると思って備えると足りません。家族が過ごす一部屋を、必要な時間だけ補助的に暖める使い方を考えましょう。

ボンベは製品が指定する種類を使い、保管方法と使用期限も確認してください。新型のメーカー発表は、適用ガスをイワタニカセットガス、同パワーゴールド、FORE WINDSノルマルと案内しています。古いボンベや出所の分からない互換品を、停電時に初めて試す運用は避けたいところです。

停電時も換気が必要。密閉して暖を取る用途には使えない

電池も電源コードも使わないため、両機は停電中でも点火できます。ただし、屋内でガスを燃やす以上、空気を入れ替える必要があります。旧型の取扱説明書は、使用中に1時間に1回1分を目安として窓を開けるか換気扇を回すよう指示し、閉めきった部屋では一酸化炭素中毒や酸欠の危険があると警告しています。新型を使用するときも、必ず新型の説明書にある換気条件を優先してください。

4つの安全装置が付いていても、「窓を閉めたまま寝られるストーブ」にはなりません。外出時・就寝時には消火し、使用中は目を離さないでください。停電すると換気扇が動かない場合があるため、窓を開けられる場所と換気方法を先に決めておく必要があります。

キャンプでも使えるが、テントと車内は別の話

「屋外対応」は、キャンプ場の屋外で使えるという意味です。テント内や車内で安全に使えるという意味ではありません。旧型の説明書はテントや車内などの狭い場所での使用を禁じています。新型も屋内外兼用という表示だけでテント内使用を判断せず、新型の説明書に従ってください。入口を少し開けたテントも、屋外の開けた場所とは条件が違います。

屋外では、風があると熱が体に届きにくくなります。ストーブの周りが熱くなっても、風に奪われる熱を数字だけで見積もれません。キャンプの主暖房として過信せず、服装や寝具を先に整え、休憩時の補助暖房として考えるのが現実的です。

寒い日のカセットガスにも注意が要ります。新旧の約100分という燃焼時間は、冬の早朝の実測値ではありません。旧型の説明書は使用可能環境を気温+5~25℃と記載しています。新型の使用温度条件は、購入後の説明書で確認してください。氷点下の屋外や標高の高い場所でも同じ火力で使える、と断言できません。

やかんを載せられる魅力は共通。調理器具として買うなら確認を

新旧とも天板にやかんを置いて湯を沸かせます。冬の停電で湯を使いたい、キャンプで暖を取りながら飲み物を用意したい場合には便利です。ただし、ストーブの主目的は暖房。屋外や低温時には湯が沸かない、あるいは沸くまでに時間がかかると、メーカーの新型発表が明記しています。カセットこんろと同じ速さや火力を期待してはいけません。

メーカーは調理済みの料理を保温する使い方も紹介していますが、実際の加熱・調理に使える範囲、載せられる鍋の条件は説明書を優先してください。新型の上部がより熱くなるからと、鍋を載せっぱなしにしてその場を離れるのは危険です。湯の入ったやかんが倒れると、火傷だけでなく異常燃焼にもつながります。

やかんを載せる時間が長いほど、ストーブの使い方は「周囲を暖める」と「上で湯を沸かす」の両立になります。湯沸かしを主目的にするならカセットこんろ、広い部屋を継続して暖めるなら別の暖房器具のほうが目的に合う場合があります。購入前に、毎回どちらを多く使うかを考えておきましょう。

発売直後の口コミは旧型と分けて読む

マル暖プラスは2026年9月25日に発売されたばかりです。9月27日に確認した価格.comの新型ページには購入者レビューがまだありません。メーカーの「暖房効力約1.5倍」と、使った人が室内や屋外で感じた暖かさは別の情報です。今後のレビューでは、室温や風の条件、ストーブからの距離を伴う感想を重視したいところです。

旧マル暖の価格.comレビューは集計対象2件と少数です。デザインや湯沸かしを評価する声がある一方、正面から強い温風が出る機種ではないため、部屋全体を暖める能力には限界を感じた声もあります。旧型の口コミは製品カテゴリーを理解する手がかりにはなりますが、新型の追加した金属筒の効果を証明するものではありません。

レビューを探すときは、型式の末尾まで確認してください。マル暖プラス(CB-STV-MRD-PLS)、旧マル暖(CB-STV-MRD)のほか、FORE WINDS名で販売される同系統の商品もあります。レビューや価格を混ぜてしまうと、今回の改良を評価できません。

新型がおすすめな人、旧型で十分な人

マル暖プラスがおすすめなのは、1台を今から買い、椅子の近くや屋外の休憩場所で周囲への暖かさを重視する人です。 燃焼筒の構造が変わり、メーカー測定ではガード表面の温度が上がっています。本体は旧型より幅17mm小さく、約300g軽くなりました。実売価格が旧型と同じか新型のほうが安ければ、旧型を選ぶ理由は少なくなります。

旧マル暖で十分なのは、購入額を抑えたい人と、すでに旧型を所有していて使い勝手に不満がない人です。 最大発熱量、ガス1本あたりの燃焼時間、屋内暖房の目安、天板での湯沸かし、4つの安全装置は新型とほぼ共通します。旧型を安く買えるなら、浮いた予算を指定ボンベや停電時の備蓄に回す選び方もあります。

新旧のどちらでも、使う場所に十分な換気ができないなら購入を見送ってください。テント泊や車中泊の暖房が目的なら、製品名に「屋内外兼用」と書かれていても適しません。住居の使用規則でガス暖房機器が認められているかも確認しましょう。

よくある質問

新型は旧型よりガス代が安くなりますか?

ガス消費量は新旧とも最大火力時で約152g/時、イワタニカセットガス1本の連続燃焼は約100分です。メーカー公表値からは、新型の燃費が改善したとは言えません。費用はボンベの購入価格と実際に使う時間で決まります。

「暖房効力約1.5倍」は部屋の温度が1.5倍上がる意味ですか?

いいえ。メーカー発表の比較値は燃焼筒ガード表面3カ所の平均温度です。旧型約46℃、新型約70℃であり、室温や人体が感じる暖かさを1.5倍にした実測値ではありません。両機の暖房目安は木造5畳・コンクリート7畳までで同じです。

停電時に室内で使えますか?

電池・電源コード不要のため使用できますが、換気が欠かせません。窓を開けられる部屋で、製品の説明書に書かれた手順と距離を守って使用してください。安全装置があっても、密閉した部屋での使用や就寝中のつけっぱなしは避けてください。

テントや車内で使えますか?

屋内外兼用は、テントや車内での使用許可を意味しません。旧型の説明書は狭いテント内・車内での使用を禁止しています。新型もキャンプへ持参するなら、開けた屋外で、使用条件と換気・可燃物との距離を説明書で確認してください。

まとめ:増えたのは燃料ではなく、周囲へ届く熱を狙った設計

マル暖プラスは燃焼筒内のステンレス製筒によって、ストーブ周囲への放熱を強化したモデルです。メーカー測定では燃焼筒ガード表面の平均温度が約46℃から約70℃に上がりました。最大発熱量、約100分の燃焼時間、暖房の目安は旧マル暖とほぼ共通です。

いま1台買うなら、販売店で同じ条件の総額を比べ、価格差が小さければ新型がおすすめです。旧型を持っていて部屋の暖房や湯沸かしに困っていないなら、買い替えは不要でしょう。停電への備えでは、ボンベの本数、換気できる場所、使う時間を決めてから選んでください。

購入前に型式と価格、付属品、配送条件を確認しましょう。新型はCB-STV-MRD-PLS、旧型はCB-STV-MRDです。

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