印刷性能が同じなら、安い機種で十分。
半分は正解です。残り半分は、プリンターの前で普通紙と色紙を入れ替える回数で決まります。
MFC-J5010NとMFC-J5115Nは、印刷速度、インク代、両面同時スキャン、FAX、高耐久まで共通です。約5,500円の価格差は、主に「250枚1段」と「500枚2段」の給紙、操作画面の大きさ、本体の高さへ集まっています。
結論からいうと、A4普通紙を1種類だけ使い、棚の高さを抑えたいならMFC-J5010Nがおすすめです。印刷品質や速度を落とさず、本体代を抑えられます。
普通紙を月500枚以上刷る、またはA4普通紙と色紙・A5用紙を常設したいならMFC-J5115Nがおすすめです。追加の5,500円で、印刷のたびに紙を戻す手間と誤給紙を減らせます。
月間印刷枚数だけでは、2段給紙が必要か判断できません。本記事では、7年間で避けられる用紙補充の回数まで計算し、SOHO・学習塾・小規模事務所に合う一台を絞ります。
※本記事には広告リンクが含まれています。価格や在庫は変動するため、購入前に各販売ページでご確認ください。
- まず「紙を何枚刷るか」ではなく「何種類置くか」を数える
- MFC-J5010NとMFC-J5115Nの違いは4つ
- 印刷の速さ・インク代・スキャン・FAXは同じ
- 5,500円を用紙補充1回あたりに換算する
- 2段給紙の本当の強みは、500枚より「差し替えゼロ」
- 4.3型画面は、PCを開かずに操作する人へ効く
- 省スペースなら、面積より高さを見る
- 両面同時スキャンは両機共通。上位機だけの機能ではない
- インク代は同じ。5,500円は印刷枚数で回収しない
- 印刷量が多くても、用紙1種類ならMFC-J5010Nでよい場合がある
- MFC-J5010Nがおすすめな人
- MFC-J5115Nがおすすめな人
- よくある質問
- まとめ:5,500円で印刷性能は変わらない。変わるのはプリンターへ歩く回数
まず「紙を何枚刷るか」ではなく「何種類置くか」を数える
2機種で迷ったら、先にプリンターの横を見てください。
A4コピー用紙しか置いていないなら、MFC-J5010Nで困りにくいでしょう。前面トレイへ250枚、多目的トレイへ普通紙を最大100枚セットできます。
A4普通紙のほかに色紙、A5用紙、別銘柄の帳票が積まれているなら、MFC-J5115Nが合います。2つの前面トレイへ用紙の「住所」を決められるからです。
| 仕事場の使い方 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| A4普通紙を1種類だけ使う | MFC-J5010N | 250枚給紙で足り、本体も低い |
| 月150〜400枚ほど印刷する | MFC-J5010N | 補充頻度が低く、2段目を持て余しにくい |
| 月500枚以上印刷する | MFC-J5115N | コピー用紙1冊分を前面へまとめて入れられる |
| A4普通紙と色紙を使い分ける | MFC-J5115N | 2種類を入れたまま切り替えられる |
| 学年別・用途別に用紙を分けたい | MFC-J5115N | 紙の入れ替えと戻し忘れを減らせる |
| 高さ30cm未満の棚へ置く | MFC-J5010N | 本体高273mmで、上位機より67mm低い |
| 本体画面からFAXやスキャンをよく操作する | MFC-J5115N | 4.3型タッチパネルを搭載 |
迷ったままなら、普通紙以外を使う回数を1週間だけメモしてください。週に何度も紙を差し替えているなら、2段給紙は余分な装備ではありません。
MFC-J5010NとMFC-J5115Nの違いは4つ
主な違いをまとめました。
| 比較項目 | MFC-J5010N | MFC-J5115N |
|---|---|---|
| 実売価格の目安 | 約4万5,000円 | 約5万500円 |
| 前面給紙 | 1段・最大250枚 | 2段・合計最大500枚 |
| 多目的トレイ | 最大100枚 | 最大100枚 |
| タッチパネル | 2.7型 | 4.3型 |
| 本体サイズ | 幅435×奥行439×高さ273mm | 幅435×奥行439×高さ340mm |
| 質量 | 約14.0kg | 約17.1kg |
価格差は販売店や時期で動きます。約5,500円なら、2段目の給紙トレイだけでなく、大きな操作画面にもお金をかけるか考えましょう。
印刷の速さ・インク代・スキャン・FAXは同じ
型番が上のMFC-J5115Nを選んでも、文書が速く、きれいに印刷されるわけではありません。
仕事へ直結する基本性能は共通です。
| 共通する仕様 | 内容 |
|---|---|
| A4普通紙印刷 | カラー約26ipm、モノクロ約28ipm |
| 最初の1枚 | カラー約4.7秒、モノクロ約4.5秒 |
| 自動両面印刷 | 対応 |
| インク | 4色独立・全色顔料 |
| 大容量インクの印刷枚数 | ブラック約6,000ページ、カラー各色約5,000ページ |
| A4文書インクコスト | カラー約4.1円、モノクロ約0.8円 |
| ADF | 最大50枚 |
| 両面同時スキャン | 対応 |
| FAX | 対応 |
| ネットワーク | 無線LAN・有線LAN・USB・Wi-Fi Direct |
| 耐久性の目安 | 約30万ページまたは7年間 |
| 最大用紙サイズ | A4 |
同じ原稿を同じ設定で印刷するなら、出てくる紙と待ち時間は同等です。インクもLC516・LC516XLシリーズで共通なので、上位機だけ維持費が安くなるわけでもありません。
普通紙1種類で足りる人は、MFC-J5010Nを選んでも印刷性能を妥協せずに済みます。
5,500円を用紙補充1回あたりに換算する
2段給紙へ5,500円を追加するか迷ったら、7年間の補充回数へ置き換えてみましょう。
前面トレイだけでA4普通紙を連続して使うと仮定します。250枚のMFC-J5010Nと500枚のMFC-J5115Nでは、500ページ刷るごとに補充1回分の差が生まれます。
| 月間印刷枚数 | 7年間の印刷枚数 | 2段給紙で避けられる補充の目安 | 5,500円を1回あたりに換算 |
|---|---|---|---|
| 150枚 | 12,600枚 | 約25回 | 約220円 |
| 500枚 | 42,000枚 | 約84回 | 約65円 |
| 1,000枚 | 84,000枚 | 約168回 | 約33円 |
| 3,000枚 | 252,000枚 | 約504回 | 約11円 |
単純計算なので、両面印刷、ミスプリント、多目的トレイの使用分は含めていません。それでも印刷量が増えるほど、追加費用が1回あたり数十円まで下がる様子はつかめます。
補充に1分しかかからなくても、作業を止めて立ち上がり、紙を開封し、印刷を再開するまでには時間が要ります。集中が切れたあと本来の仕事へ戻る時間まで考えると、月1,000枚以上刷る職場にはMFC-J5115Nがおすすめです。
月150枚なら、補充回数だけを理由に上位機へ変える必要はありません。MFC-J5010Nで本体代と設置高さを抑えるほうが合理的です。
2段給紙の本当の強みは、500枚より「差し替えゼロ」
給紙容量だけなら、多目的トレイも使えるため、1段モデルでも工夫できます。
2段給紙が本領を発揮するのは、用紙を2種類使う職場です。
学習塾:白い教材と色付きの連絡票を分ける
上段にA4普通紙、下段に色紙を入れておけば、教材と家庭向けの連絡票を印刷設定で切り替えられます。
1段だけだと、残った普通紙を抜き、色紙を入れ、印刷後に普通紙を戻します。忙しい時間帯は、色紙を戻し忘れたまま次の教材を刷るミスも起こります。
用紙を入れ替える時間より、50枚を違う紙へ刷り直す損失のほうが痛手です。用紙間違いを月1回でも防げるなら、MFC-J5115Nの2段給紙が役立ちます。
小規模事務所:社内資料と請求書用紙を常設する
コピー用紙と社名入り帳票、または新品用紙と再利用紙を分けたい職場にも向いています。
ただし、トレイへ入れた用紙サイズ・種類とPC側の設定が違うと、印刷が止まったり、別のトレイから給紙されたりします。導入時に「上段はA4普通紙、下段はA5色紙」のような運用ルールを決めてください。
誰でも同じ場所から同じ紙を使える状態を作ると、2段給紙の効果が続きます。
在宅ワーク:普通紙だけなら1段で困りにくい
請求書、資料、申込書をすべてA4普通紙へ印刷するなら、MFC-J5010Nの250枚で十分な場合が多いでしょう。
多目的トレイには普通紙を最大100枚セットできます。封筒やラベルなどを一時的に使うときも、前面トレイの普通紙を抜かずに済みます。
「2種類の紙を使う=必ず2段必要」ではありません。2種類目を毎日使うなら2段、月に数回なら多目的トレイ。頻度で分けると買いすぎを避けられます。
4.3型画面は、PCを開かずに操作する人へ効く
MFC-J5010Nのタッチパネルは2.7型、MFC-J5115Nは4.3型です。
PCから印刷するだけなら、画面サイズの差を感じる場面は限られます。用紙やインクの状態を確認し、たまに設定を変える程度なら2.7型でも足ります。
本体でコピー、スキャン、FAX、クラウド連携を操作する人には4.3型が便利です。表示されるボタンや文字を見やすく、宛先や設定を何度も確認する作業で押し間違いを減らせます。
複数人で共有する事務所では、プリンター操作に慣れていない人も触ります。給紙量が少なくても、本体画面を毎日使うならMFC-J5115Nを選ぶ理由になります。
省スペースなら、面積より高さを見る
両機の幅435mm、奥行439mmは同じです。机や棚が占有される面積は変わりません。
差が出るのは高さです。
MFC-J5010Nは高さ273mm、MFC-J5115Nは340mm。1段モデルは67mm低く、重さも3.1kg軽くなります。
上に棚板がある場所へ置くなら、本体寸法ぴったりでは足りません。ADFのふたを開け、原稿を置き、詰まった紙を取り除く空間が必要です。高さ34cmの上位機を高さ40cmの棚へ押し込むと、日常の操作や手入れで困ります。
設置前に確認したい寸法は次のとおりです。
- 本体上部でADFを開けられる高さ
- 背面の多目的トレイを開き、用紙を立てられる奥行き
- 前面から給紙トレイを引き抜ける動線
- 有線LAN、USB、電話線、電源コードを回せる余裕
- 約14.0kgまたは約17.1kgを支えられる耐荷重
高さに余裕がなければ、2段給紙の便利さよりMFC-J5010Nの収まりやすさを優先してください。
両面同時スキャンは両機共通。上位機だけの機能ではない
契約書や申込書を電子化するなら、給紙段数よりADFを重視したいところです。
両機とも最大50枚のADFを備え、原稿の表裏を一度に読む両面同時スキャンに対応します。片面ずつ読み、原稿を裏返し、ページ順を並べ直す必要がありません。
10枚の両面契約書なら20面あります。原稿を裏返す作業だけでなく、ページ抜けや順番の確認も減らせます。
安いMFC-J5010Nでも両面同時スキャンは使えるため、電子化を理由にMFC-J5115Nを選ぶ必要はありません。スキャン後の保存先、ファイル名、OCRの運用まで先に決めると、紙を探す時間も減らせます。
ADFへ載せる前には、ホチキス、クリップ、付箋を外してください。折れた原稿やレシートは、原稿台から1枚ずつ読んだほうが安全です。
インク代は同じ。5,500円は印刷枚数で回収しない
両機とも、4色独立の全色顔料インクを採用します。大容量LC516XLシリーズ使用時のA4文書インクコストは、カラー約4.1円、モノクロ約0.8円です。
ブラックは約6,000ページ、カラー各色は約5,000ページを印刷できます。公称枚数は測定条件による目安で、写真やベタ塗り、クリーニングの頻度によって変わります。
| 月間印刷の例 | 月のインク代目安 | 年間のインク代目安 |
|---|---|---|
| モノクロ500ページ | 約400円 | 約4,800円 |
| カラー500ページ | 約2,050円 | 約24,600円 |
| モノクロ1,000+カラー300ページ | 約2,030円 | 約24,360円 |
MFC-J5115Nを選んでも1枚あたりのインク代は下がりません。約5,500円は、紙の補充や交換を減らすための費用です。
印刷コストだけで決めるなら、安いMFC-J5010Nがおすすめです。用紙管理に人件費やミスが発生しているなら、MFC-J5115Nがおすすめです。
印刷量が多くても、用紙1種類ならMFC-J5010Nでよい場合がある
月3,000枚刷るなら、必ずMFC-J5115Nとは限りません。
プリンターの近くにコピー用紙があり、担当者が朝に補充する運用なら、1段でも仕事を止めずに済みます。逆に月300枚でも、授業中や接客中に紙切れへ対応できない職場では、500枚給紙が助けになります。
判断材料は、月間枚数より次の2点です。
- 250枚を一度に超える印刷ジョブがあるか
- 紙切れをすぐ直せる人がプリンターの近くにいるか
250ページを超える教材や会議資料を夜間に流すなら、MFC-J5115Nがおすすめです。無人で印刷している途中に紙が切れると、翌朝まで仕事が止まります。
小分けの印刷が中心で、補充担当が近くにいるならMFC-J5010Nでも運用できます。枚数だけで上位機を買わず、紙切れが起きる時間帯まで振り返ってください。
MFC-J5010Nがおすすめな人
MFC-J5010Nがおすすめなのは、次のような人です。
- A4普通紙を1種類だけ使う
- 月150〜400枚ほど印刷する
- 2種類目の用紙は多目的トレイで足りる
- 印刷速度、低いインク代、両面同時スキャンを安く手に入れたい
- 高さ34cmの複合機を置きにくい
- PCから印刷・スキャンすることが多い
- 本体を少しでも軽くしたい
給紙1段でも、ビジネス向けの中核性能は上位機と同じです。普通紙1種類で運用できるSOHOや在宅ワーカーにはMFC-J5010Nがおすすめです。
MFC-J5115Nがおすすめな人
MFC-J5115Nがおすすめなのは、次のような職場です。
- 月500〜3,000枚ほど印刷する
- A4普通紙を500枚まとめて入れたい
- 普通紙と色紙、A4とA5などを常設したい
- 250枚を超える資料を無人で連続印刷する
- 用紙の差し替え忘れや誤印刷を減らしたい
- 4.3型画面からコピー、FAX、スキャンを操作する
- 高さ340mm、重さ約17.1kgを置ける
追加の5,500円は、印刷品質ではなく仕事を中断しないための費用です。2種類の用紙を毎週入れ替えているならMFC-J5115Nがおすすめです。
実際の使い勝手や注意点は、2段給紙モデルの口コミ評判レビューでも詳しく解説しています。
よくある質問
MFC-J5010NとMFC-J5115Nで印刷速度は違いますか?
同じです。A4普通紙はカラー約26ipm、モノクロ約28ipm。最初の1枚はカラー約4.7秒、モノクロ約4.5秒です。
給紙段数が増えても、印刷自体は速くなりません。
インク代や対応インクは同じですか?
同じです。両機ともLC516シリーズと大容量LC516XLシリーズに対応します。
大容量インク使用時のA4文書インクコストは、カラー約4.1円、モノクロ約0.8円です。用紙代は含みません。
MFC-J5010Nも両面同時スキャンできますか?
できます。最大50枚のADF、自動両面印刷、両面同時スキャンは両機共通です。
契約書の電子化が目的でも、1段給紙で足りるならMFC-J5010Nがおすすめです。
多目的トレイがあるなら2段給紙はいらないですか?
2種類目の用紙を月に数回使う程度なら、多目的トレイで足りる場合があります。両機とも普通紙を最大100枚セットできます。
毎日用紙を切り替える、2種類とも前面へ収納したい、印刷設定だけで確実に使い分けたいなら、2段給紙のMFC-J5115Nがおすすめです。
500枚のコピー用紙を一度に全部入れられますか?
MFC-J5115Nは、前面2段へ普通紙を各250枚、合計500枚セットできます。市販のコピー用紙1冊分に相当します。
用紙の厚さや種類によって上限は変わります。開封直後でも反りや湿気を確認し、トレイの上限線を超えて入れないでください。
MFC-J5010NとMFC-J5115NはA3印刷できますか?
どちらも最大A4です。A3の図面、ポスター、見開き資料を印刷するなら、ブラザーのA3対応ビジネスインクジェット複合機を選んでください。
FAXは両機で使えますか?
両機ともFAXとPCファクスに対応します。電話機は付属しません。
PCファクス受信など、OSによって使える機能が異なる場合があります。Mac中心の職場は、導入前に対応機能を確認してください。
約30万ページまで故障しませんか?
約30万ページまたは7年間は、ブラザー所定の条件による耐久性の目安です。故障しない枚数を保証する数字ではありません。
使用環境や用紙、印刷設定で寿命は変わります。給紙ローラーの清掃や廃インクボックスの交換も必要です。
まとめ:5,500円で印刷性能は変わらない。変わるのはプリンターへ歩く回数
MFC-J5010NとMFC-J5115Nは、印刷速度、インク代、両面同時スキャン、FAX、高耐久が共通です。
違うのは、前面給紙の段数と容量、画面サイズ、本体の高さ・重さです。
| 最終判断 | おすすめ |
|---|---|
| 普通紙1種類・省スペース | MFC-J5010N |
| 月150〜400枚程度 | MFC-J5010N |
| 2種類目は多目的トレイで足りる | MFC-J5010N |
| 月500枚以上 | MFC-J5115N |
| 普通紙と色紙を常設 | MFC-J5115N |
| 250枚超を無人で連続印刷 | MFC-J5115N |
| 本体画面をよく操作 | MFC-J5115N |
A4普通紙しか使わず、紙切れにもすぐ対応できるならMFC-J5010Nがおすすめです。安い機種を選んでも、印刷やスキャンの性能は落ちません。
紙を2種類使う、補充のたびに授業や接客を止める、夜間にまとめて印刷するならMFC-J5115Nがおすすめです。5,500円で買えるのは250枚分の空間ではなく、本来の仕事から離れない時間です。
購入前に1週間だけ、用紙を補充した回数と交換した回数を数えてみてください。合計回数が多いほど、2段目は棚の飾りではなく働く道具になります。

